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ACG ラックル リッジ

デザイン誕生まで

長年にわたり、世界中のアウトドアアクティビティや探検をサポートしてきたNikeのAll Conditions Gear。こうしたアクティビティや探検では、雨、みぞれ、雪、そしてあらゆる種類の泥土に対応できるギアが必要になる。ACGの誕生から30年近くが経った今、「All Conditions Gear(すべての状況で使えるギア)」のアイデアをレベルアップさせたACG ラックル リッジが登場。人工的な環境から大自然にまで対応するトレッキング用シューズは、ブーツのようなシルエットが特徴だ。デザインを手掛けたのは、長年にわたってNikeのフットウェアデザイナーを務めるティンカー・ハットフィールドとアーロン・クーパー。シューズのアイデアはアーロンのアウトドアに関する個人的な体験から生まれたという。「もう何年もサイクリングロードやトレイルでサイクリングをしているけど、もっとハイブリッドな体験がしたいと感じてきたんだ。今サイクリングの世界で最も急速に成長しているトレンドの1つは、従来のマウンテンバイクを『ツーリング』バイクに変えるというもの」アーロンは説明する。「ランニングでも同じことができると思った。街を走ることができて、そのまま山にも行けるシューズがあればいいと考えたんだ」

アーロンが得たインスピレーションはこれだけではない。グレイシャー国立公園でのハイキング中、彼はシロイワヤギが垂直の岩の壁をやすやすと登っているのに気がついた。「90年代半ばにNikeが製作したGoat Techのトレイル用ランニングシューズを思い出したよ」アーロンは振り返る。「おかしなことに、僕の隣で作業をしていたトビー・ハットフィールドがこのシューズのデザインに関わっていたんだよ。それで、トビーにシューズの歴史を聞きながら、オンラインでシロイワヤギについて調べ続けた。その結果、彼らが何百マイルもトレッキングできる理由の1つに、ひづめの内側に柔らかいソールがあることがわかった。そして、垂直の岩を登れる理由の1つに、ひづめの周りが硬くなっていることがあると学んだんだ」当然ながら、ここで得た知識がラックル リッジに使われた密度の異なるハイブリッドトラクションの高機能アウトソールにつながっている。内側に使用された柔らかく粘着性のあるラバーが濡れた路面と乾いた路面の両方でトラクションを発揮し、ダイナミックで快適な履き心地を生み出す。この部分を囲むラバーは、「高機能ロードランニング方式」と呼ばれる。アーロンとチームは、アウトソールのいちばん外側の部分に「スパイク」ラバーを使用。これは密度の異なるソックライナーと側面を補強したミッドソールが連動して機能するもので、シロイワヤギの能力をまねてデザインされた。この働きにより、街中でも山岳地帯でも歩き回ることができる。

アウトソールだけではない。密度の異なるアウトソールと2種類の密度を採用したミッドソールの間には別の素材を追加し、「砂の侵入を防止するダイナミックなガード」として機能するようにした。多くのハイキングシューズには足をケガから保護するための素材が組み込まれているが、これは接地感を損なうバリアにもなってしまう。アーロンとチームは、この妥協を良しとしなかった。「地面と足の間の本質的なつながりは残し、ケガにつながる要素からは保護する。この2つを両立させることを目指した。最終的に、エア フォームポジット用に開発した素材と、比率に影響されやすく伸縮性があり、高い衝撃吸収力を持つフォームを組み合わせることで、妥協せずに保護層を作れるとわかったんだ」

シューズのベースが決まったところで、チームはこの尽力に見合うアッパーのデザインに取り掛かった。アウトソールはシロイワヤギのひづめを模倣したが、アッパーでは着用した人と地面との間につながりを感じられるデザインを目指した。それはつまり、シューズとの精神的なつながりを意味する。これを可能にしたのが、特別に開発されたFlyknitの履き口とスピーディーに着脱できる編み構造だ。「シューレースはシンプルでしっかりと締まるようになっているけれど、一見しただけでは『4軸』のウーブン素材と直接つながっているようには見えない。でもこのつながりによって、足に安定感が生まれるんだ」アーロンは説明する。「足を固定する」代わりに、チームは自然な動きをサポートしながら、足をシューズにフィットさせることを目標とした。Flyknitの履き口には、トレッキング中に砂などが侵入するのを防ぐ効果もある。ハイブリッドサイクリングとシロイワヤギから得たヒントを組み合わせ、そこにアスリートの意見を取り入れて製作されたシューズには、アスリートが期待する以上のものが備わっている。これは、アウトドアだけでなく、街で過ごす日常生活のニーズにも応えるシューズだ。アーロン・クーパーは、シンプルにこう締めくくっている。「ACG ラックル リッジは、シロイワヤギの生態模倣によって強化された、人間の体の延長線上にあるシューズだよ」

Behind The Design: ACG Ruckle Ridge

ACG ラックル リッジ

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