熱狂的なファンでも知らなかった事実がある。1990年代半ば、マイケル・ジョーダンはやり残した仕事に戻ろうと決意を新たにしていた。エア ジョーダン 10は、MJがバスケットボールから離れていた時期にデザインされたモデル。これが1994-95シーズンの記念すべきコート復帰を飾るシューズとなった。シューズの側面には、一時的に使用した背番号「45」が刻まれている。

そもそもトリビュートモデルとしてデザインされていたエア ジョーダン 10。ミッドソールにフルレングスのAirクッショニングを配し、アウトソールにはフレックスグルーブを刻んでトラクションを強化。既存モデルと同様に、エア ジョーダン 10のイノベーションはコートで卓越したパフォーマンスを発揮した。1995年3月28日、マイケル・ジョーダンはニューヨークの復帰初戦で55得点の大活躍。圧巻の復帰戦は「ダブルニッケル」の名で語り継がれている。