ワークアウトに励んでも結果が出ない6つの理由

健康とウェルネス

これらの課題を克服すれば、成果が必ず目に見える形で現れてくるはず。

最終更新日:2025年1月28日
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ワークアウトの結果が出ない6つの理由

新しいワークアウトプログラムに時間とエネルギーをつぎ込んでも、目に見える成果があまり(またはまったく)出ないとなるとがっかりするものだ。 体重管理や筋力増強には、適切に計画されたワークアウトプログラムが欠かせないが、フィットネスの目標を早く達成する要素はほかにもある。

「運動を習慣にしてバランスの良い食事をとっていても、期待した成果が得られない理由はいくつかあります」と語るのは、NASM認定パーソナルトレーナーの資格を持ち、減量コーチ兼認定栄養コーチとして活躍するサラ・ペルク・グラサ。

ここではペルク・グラサが、目標達成を阻むよくある壁について取り上げ、 さらに、この問題の克服を助ける解決策を紹介する。

エクササイズに励んでも結果が出ない6つの理由

1. ストレスが溜まっていてよく眠れない

仕事、私生活またはオーバートレーニング、あるいはその3つすべてで常にストレスを感じていると、健康全般に大きなダメージが生じ、ジムでの進歩を妨げてしまう可能性がある。 「ストレスはコルチゾールレベルを上昇させ、特に腹部周辺の脂肪蓄積につながり、筋肉の回復を妨げる可能性があります」とペルク・グラサは言う。

筋肉の回復は、体力の向上と体脂肪の燃焼に不可欠。そして、筋肉の回復を促すのが睡眠だ。 しかし、ストレスを感じていると、睡眠もうまくとれなくなる。 コルチゾールレベルの高さと睡眠の質の低さとの間に関連性があることが、研究で示されている。 ただしこれは、「鶏が先か卵が先か」の問題とよく似ている。

どちらにせよ、毎晩の睡眠の質を確保できないと、ジムでのハードワークが帳消しになってしまう可能性がある。 ペルク・グラサはこう説明する。「体は(睡眠中に)筋肉の修復や、グレリンやレプチンなどの食欲ホルモンの調節を行い、全体的な代謝のバランスを整えます。 十分な睡眠をとらないと、体はより多くの食べ物を欲しがり、脂肪をより多く蓄え、ワークアウトに取り組むエネルギーが足りないと感じるようになる可能性があるのです」

解決策:瞑想アプリをダウンロードし、日々のルーティンにヨガをとり入れ、心の健康にとってプラスにならないタスクやアクティビティはやめることを検討しよう。 人生におけるすべてのストレス要因から逃れることは不可能。せめて排除できるものは取り除くようにしよう。

2. 筋肉の増加量ではなく、減量ばかり気にしている

もしあなたが日常的にエクササイズに取り組み、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせて行っているのなら、体組成(体脂肪と筋肉の比率)が改善されてきているはずだ。 「体重計の数値が変わっていなくても、服のフィット感が良くなり、パワーアップしたと感じられるなら、成功しています」とペルク・グラサは話す。

脂肪を落としながら筋肉をつける場合、最初は体重計の数値に変化がまったく表れないことがあるばかりか、体重が増える可能性もある。 「筋肉は脂肪よりも密度が高く体内で占める体積は小さいため、筋肉が増えて脂肪が減っても、体重計を見ただけでは気づけないことがあるのです」と彼女は説明する。

また、筋肉量が増えると安静時の代謝率も上がり、安静時の消費カロリーが増えることも覚えておこう。「筋力がついたり、服のフィット感が向上したりといった、体重以外で表れる進歩を記録することで、体に起きている変化をより正確に把握できるようになります」とペルク・グラサは語る。

解決策:データを重視する人の場合は、体組成計でよくある生体電気インピーダンス(BIA)法により体組成を測定できる体脂肪計の購入を検討するとよいだろう。 この体脂肪計を使用すると、体重に加えて体脂肪率がわかる。

ワークアウトの結果が出ない6つの理由

3. エクササイズ以外の活動量が減っている

筋力をつけ、減量目標を達成するには、エクササイズが肝心。 だが、ワークアウト以外のアクティビティも無視できない。 「歩行や掃除、さらにそわそわする動作など、朝から晩までの小さな動きすべてが、一日のカロリー消費に貢献します」とペルク・グラサは言う。

こうした日々の主要活動が一日のかなりの部分を占めることがあり、ここで消費されるエネルギーは非運動性熱産生(NEAT)と呼ばれる。 ところが、始めから負荷の高すぎる筋力トレーニングに取り組むと、いつものように起き上がって歩き回る気力がなくなってしまう場合がある。

「ワークアウトで疲れすぎて他の活動ができなくなると、運動で燃焼したカロリーが帳消しになる可能性があります。 ストレッチやウォーキングなどの軽い動きを、一日を通して取り入れると活動レベルを高い状態に維持できます」

解決策:フィットネストラッカーやスマートウォッチを使用して、エクササイズに限らず、一日の活動をモニタリングしてみよう。 長時間にわたり運動を検知しないと、体を動かすように通知を出すトラッカーもある。

もちろん、フィットネストラッカーがなくても、日々の生活の中で意識して体を動かすことはできる。 エレベーターの代わりに階段を使ったり、ときどきデスクから離れて歩いたりすれば、一日の運動量を増やせる。

疲労のあまり終日活動的に過ごすのが困難であるとしたら、組み立てたワークアウトプログラムがきつすぎる可能性がある。 そのような場合は、週の途中にリカバリーワークアウトの日を設定して全体の負荷を減らし、日々の活動を維持できるように調整しよう。

ワークアウトの結果が出ない6つの理由

4. 食事量が増えている

新しいエクササイズを始めて空腹感が増すのは当然のこと。体が消費するカロリーが増えるからだ。 とはいえ、満腹感を得にくい高カロリー食品よりも、健康に良い食品を摂取した方がよい。 「食べ過ぎることなく、満腹感が得られ、リカバリーを促す栄養価の高い食品で、体に栄養を補給することが大切です」とペルク・グラサはアドバイスし、 体が必要とする食べ物の量を見誤ると、減量の妨げになりかねないと付け加える。

解決策:もしカロリー摂取量が適切なのに常に空腹を感じるのであれば、摂取している食べ物の種類に着目してみよう。 ペルク・グラサはこう話す。「未加工食品、たんぱく質、果物や野菜などの食物繊維を食べるようにしましょう。空腹感をしのげて、カロリー収支をマイナスに維持できます。 ゆっくり食べて満腹の合図に意識を向けるというような、マインドフルな食事も効果的です」

ワークアウトの結果が出ない6つの理由

5. 食事制限が厳しすぎる

食べ過ぎで体重が増えてしまう人がいる反面、食事量が不足していることが体組成の変化を妨げる場合もある。 なかでも、特定の食品を摂取しない食事など、非常に厳しい制限を課すダイエットでは、体に十分な栄養素を供給できなくなる場合がある。 結果としてエネルギーレベルの低下をもたらし、ワークアウトにも影響が及ぶことで、消費カロリーが少なくなってしまう。 週の大半を我慢して過ごすと、激しい暴飲暴食の発作に陥りやすくなることは言うまでもない。 「過度な食事制限はしばしば逆効果となり、エネルギーの低下、ワークアウトのパフォーマンスの低下、過食のサイクルにつながります」とペルク・グラサは言う。

摂取カロリーの量を大幅に、しかも急速に減らすと、代謝が遅くなり、グレリンなどの食欲ホルモンが乱れてしまう。そうなると、目標達成がさらに難しくなるという。 「体に栄養を適切に供給し、カロリーが適度に不足した状態を目指すことで、長期的に成果を出し続けられる可能性が高くなります」

解決策:自分にとって適切なカロリーの摂取量を把握するのは複雑で、時間がかかることがある。 カロリー計算ツールは多くの人々が便利に使える手段だが、提示される数値は正確なものではなく、推定値に過ぎない。 対策の1つは、食事の内容を記録し、カロリーと主要栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)の摂取量をモニタリングすること。 管理栄養士に相談するのもおすすめだ。 管理栄養士は、取り組んでいるワークアウト、食事の好み、ライフスタイルを考慮して、効果的な食事プランを組み立ててくれる。

ワークアウトの結果が出ない6つの理由

6. 実現不可能な目標を立てている

「モチベーションを維持するには、現実的で達成可能な目標を設定することが重要です」とペルク・グラサ。 「途中の段階で小さな中間目標を達成したら、それを喜び、自分を励ましましょう」

非現実的な期待をかけると、フラストレーションが溜まったり、燃え尽きてしまったりする。 しかし、達成できると思える小さな目標を設定すれば、特に最初のうちは自信がつき、継続しやすいとペルク・グラサは話す。

解決策:短期的な目標を設定し、長期的な目標への足掛かりにしよう。 「たとえば急激な減量を目指すのではなく、週に3回のワークアウトをこなすとか、ランチとディナーに必ず果物や野菜を加えるといった行動に重点を置くとよいでしょう。 プロセス指向の目標から持続可能な習慣が生まれ、長期的な成功につながります」

公開日:2025年1月28日

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