どんな天候にも対応するサイクリングウェア
購入ガイド
舗装路やトレイルで自転車を走らせるなら、風や雨など、サイクリングに影響を及ぼすさまざまな天候から身を守ってくれる適切なウェアが必要だ。 今回は、屋外で自転車に乗るときにぴったりのウェアを紹介しよう。
最終更新日:2022年3月14日
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屋外のサイクリングでは、素晴らしいワークアウトを行いながら、美しい景色に出会うことができる。適切なウェアを着用して、最後まで快適なサイクリングを楽しもう。 走りやすい街路を駆け抜けるライダーと、マウンテンバイクに乗って景色を楽しむライダーのどちらにとっても欠かせない、サイクリングを最大限に楽しむための必需品がある。 アパレルから安全用品、シューズまで、サイクリングにおすすめの装備をご紹介しよう。
ベースレイヤー
夏場のサイクリングでは、必需品は最小限に限られるため、トップスとボトムス用のベースレイヤーがあればよい。 こうしたウェアは、気温が下がった頃にはインナーとして着回すこともできる。 また、季節を問わず、肌の露出部分には(できればそれ以外の部分以外にも)、日焼け止めを塗るようにしたい。
- サイクルショートパンツ
サイクルショートパンツは、長めの丈で肌を広く覆うものが一般的だ。 その多くは、4方向に伸縮するデザインで動きやすさを高めながら、ペダルを漕いでもずり上がらないよう両裾に伸縮性を持たせている。 他にも、ドライバーや他のサイクリストの目に付きやすいリフレクティブ(再帰反射)素材や、速乾素材を用いた製品などにも注目したい。
マウンテンバイク向けのショートパンツは、高い伸縮性と体温調節機能を備えた裏地と、丈夫でゆったりとし、貴重品の収納ポケットが付いたアウターレイヤーという、2つのパーツで構成されていることが多い。 - 半袖のサイクルシャツ&ジャージー
サイクリング専用の半袖ジャージーは必要ないものの、伸縮性、速乾性、通気性、放湿性に優れた、体にぴったりとフィットするトップスは用意しておきたい。 Nike Dri-FITウェアは素材の表面全体から湿気を逃がすため、汗の蒸発が早まってさらりと涼しい状態が持続する。
また、リフレクティブ(再帰反射)素材が使われたものやフロントジッパー付きのものなど、Dri-FITのラインナップには豊富なスタイルの製品が揃う。 携帯電話を持ち運べる背面ポケットが付いたものなど、機能性を高めたサイクルジャージーもある。
ミッドレイヤー
屋外で肌寒さを感じるときや、日中の涼しい時間のサイクリングには、ウェアを1枚多く着込んでおきたい。 ここでは、そんなシーンで活躍するギアをご紹介しよう。
- サイクルレギンス&パンツ
サイクルショートパンツと同じく、サイクリングパンツにはシャモアパッドが付いており、伸縮性と速乾性に優れた素材を使用したものが多い。 サイクルタイツやサイクルレギンスは空力特性が高いのに対し、サイクルパンツは起伏の多い地形や悪天候への対応に重点を置いている。 完全防水仕様のサイクルパンツのほか、防風パネルを配したモデルも用意されている。 - 長袖のジャージーやトップス
寒い日には厚手の素材や断熱性素材のウェアが必要になるが、汗をかいてもさらりとした状態を保つ機能性と、素材の軽さも求められる。 Nike Therma-FITテクノロジーは、かさばらずに熱を閉じ込めるので、肌寒い日に活躍してくれる。 素早く涼むことができるハーフジップ式のトップスを探してみよう。
アウターレイヤー
気温が10度を下回ったら、保温性の高いウェアを着用しよう。 防寒性の高いウェアを着るとともに、サイクリングが終わったら、汗に濡れた衣服をすぐに着替えることが重要だ。 悪天候下のサイクリングには、次のようなアイテムをおすすめする。
- サイクリングジャケット
サイクリングジャケットは、天候に合わせて選びたい。 大雨が予想されているときは、GORE-TEX裏地を使用したジャケットなど、通気性と防風防水性を兼ね備えたものがぴったりだ。
寒さが厳しければ、ヘルメットごと頭を包み込むフードが付いた、軽く暖かい着心地の、しっかりとした合成断熱素材のジャケットを選ぶとよいだろう。 ダウンジャケットは濡れると断熱効果が薄れてしまうため、ダウンジャケットを選ぶ際には、耐水加工が施されたものを探すようにしよう。 - キャップやヘッドバンド、グローブ
脚に負荷を掛けることで体の大部分は温まるが、耳と指には冷気を感じるかもしれない。 スカルキャップやヘッドバンドを着用すれば、ヘルメットの下で耳を暖めることができる。
また、フルフィンガーのグローブも欠かせない。極寒時には、内側で指が並ぶことで保温性が向上するロブスターグローブが役に立つだろう。 アームウォーマーやレッグウォーマーを着用するのもおすすめだ。 - シューズカバー
サイクリング用の厚手のシューズカバーを使えば、足の温もりを保ちながら、ペダルに触れるグリップ力を向上させ、雨風の侵入を防ぐこともできる。 シューズカバーには、リフレクティブ(再帰反射)素材を使用したものも多い。
オールシーズン活躍するサイクリングの必須アイテム
- ヘルメット:サイクリング歴や運転技術にかかわらず、ヘルメットは欠かせない。 ヘルメットは、頭部や脳のケガのリスクを最大88%軽減する。 ヘルメットは趣味用のベーシックなものや、ロードバイク用の軽量なもの、後頭部の保護に重点を置いたマウンテンバイク用のものなどさまざまな種類があるため、自分のスタイルに合ったものを選ぶようにしたい。 いずれの場合でも、しっかりとしたフィット感は大切だ。
- サングラス:目に埃やごみが入るのを防ぎたい場合や、紫外線から目を守りたい場合には、サングラスを着用しよう。 マウンテンバイク用のヘルメットを被る場合は、カバー範囲の広いラップアラウンド式デザインのものを選びたい。
- サイクルソックス:寒い日に汗をかけば足は凍えてしまい、暑い日には湿気で足の摩擦が強まってしまうことがある。 そのため、速乾性に優れた合成素材を用いたソックスを履くことが大切だ。
- サイクリングシューズ:サイクリングシューズには、体力の消費を抑制する硬めのソールが使用されている。また、ペダルに足がしっかり固定されるよう、足裏にスタッズが付いているものが多い。 マウンテンバイクシューズは、靴底を窪ませるか、大きい粘着性のラバーソールを用いてトラクションを向上させているため、歩きやすい履き心地が特徴だ。 靴底を突出させているロードサイクリングシューズは、ペダルを踏む力を最大限に高めたいアスリートにおすすめする。 いずれのタイプも、かかとが滑ることなく足にぴったりフィットすることが大切だ。
- サイクリング用アンダーウェア:サイクリング用アンダーウェアは、体の動きに追随し、汗を逃がす機能を備えている。 ほとんどの製品が、快適性を高め、摩擦を抑えて湿度を調整するために、シャモアパッドを備えている。 手持ちのサイクリング用アンダーウェアやライナーショーツを、履き心地のいいサイクルショートパンツまたはパンツの下に履くことをおすすめする。
- 給水ベスト・給水パック:サイクリング中には水分補給が欠かせない。 給水ボトルはバックパックに入れるか、バイクに取り付けておけばよいという人もいるだろう。 スピードを落とさずに水分補給をしたければ、貯水スペースからハンズフリーで水分補給ができる給水ベストを使うのがおすすめだ。 長距離サイクリングを行う場合や、他のサイクリングギアを携行したい場合には、ベストよりも給水パックの方が便利だろう。
よくある質問
マウンテンバイクに乗るときにおすすめのウェアは?
マウンテンバイクに乗るときには、ゆったりとしたサイクルジャージーに、マウンテンバイク用のショートパンツやバギーパンツを合わせるといい。ボトムスには、肌触りのよいシャモア裏地が付いた、保護効果の高いものをおすすめする。 ヘルメット、サングラス、ゴーグル、マウンテンバイクシューズ、給水ベストや給水パック、速乾性に優れたソックスやアンダーウェアなども揃えておこう。
自転車通勤におすすめのウェアは?
通勤時のカジュアルなサイクリングには、シンプルで実用的なウェアがいいだろう。速乾性に優れたレギンスと、天候に合わせて長袖か半袖のベースレイヤーなどを着用するのがおすすめだ。 自転車に巻き込まれてしまう可能性があるため、ルーズすぎるデザインのものは控えよう。
サイクリング初心者にはおすすめのウェアは?
初心者のうちは、サイクリング以外のスポーツウェアを使いながら、サイクリング用のウェアを少しずつ増やしていこう。 裏地付きのレギンスやショートパンツを持っていれば、そこにリフレクティブ(再帰反射)素材のテープを貼り付けて視認性を高めることもできる。