クロスフィットメトコンワークアウトとは何か?
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次のワークアウトの前に、メトコンワークアウトにはどのようなトレーニングが含まれているのかをチェックしよう。
クロスフィットの初心者も、基礎を磨きたいアスリートも、メトコンワークアウトとは何なのか気になるはずだ。 以下では、クロスフィットメトコンワークアウトとは何なのか、トレーニングにどのようなメリットをもたらすのかを紹介する。
クロスフィットメトコンワークアウトとは?
メトコンとは、メタボリックコンディショニングの略だ。 体はさまざまな代謝経路でエネルギーを生み出している。 メトコントレーニングは、一般的にエネルギー機構と呼ばれる代謝経路の効率を高めるあらゆる運動を指す。
「人間の体は、主に3つのエネルギー機構で、いつでもエネルギーを生成できるようになっています」そう語るのは、NSCA認定パーソナルトレーナーであり、Futureのパフォーマンスコーチであるコナー・デリックソンだ。 「それぞれのエネルギー機構は、目的が異なります。 たとえば、ホスファゲン機構は、短時間で力を爆発させるスプリントなどの運動で機能します。 解糖系機構は、10~60秒間の中程度の運動に必要なエネルギーを供給します。 最後に、酸化機構は、10kmのランニングのような長時間の運動をサポートします。」
メトコンワークアウトは、これら3つの代謝経路のうちいずれかを活性化させる。 ワークアウトでどのようなエクササイズを行うかは、どのエネルギー機構を強化したいかによって異なる。 フィットネスレベルを全体的に高めたい場合は、トレーニングで対象のエネルギー機構をそれぞれ活性化させる必要がある。
メトコンワークアウトとHIITの違いは?
ほとんどの場合、クロスフィットメトコンワークアウトというと、解糖系機構を鍛えるルーティンを指す。 これは、さまざまなエクササイズをサーキット形式で一定時間行う、有酸素運動と筋力トレーニングの両方の側面を併せ持つワークアウトだ。 多くの高負荷インターバルトレーニング(HIIT)やタバタ式ワークアウトはこのカテゴリーに分類されるが、一般的にメトコンの定義はもっと広い。 たとえば、ホスファゲン機構を活性化させる重量挙げも、メトコンワークアウトと見なされる。 解糖系機構を使用する持久走もメトコンワークアウトだ。
クロスフィットにおけるメトコンワークアウトのメリットとは?
クロスフィットメトコンワークアウトを勧める理由としては、以下のことがあげられる。
- 種類が豊富:さまざまな種類のエクササイズがメトコントレーニングに分類されるため、 バラエティに富んだワークアウトを行うことができる。 ほとんどのメトコンワークアウトは、スクワット、ヒンジ、キャリーなどの複合的な運動に重点を置いているが、 順番、負荷、重量はいつでも変えてよい。 また、どのエネルギー機構を鍛えるかによって、ワークアウトの時間が3分になる場合も30分になる場合もある。 選択肢は極めて豊富だ。 人気のあるクロスフィットメトコンワークアウトとしては、ベティ(一定時間のプッシュプレスとボックスジャンプを5ラウンド行う)やEMOM(1分ごとに一定回数のエクササイズを行う)などがある。
- 身体能力の強化:クロスフィット認定のレベル3トレーナーであるグレッグ・パットマンによると、メトコントレーニングは筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせ、全体的に身体能力を高める最善の方法の一つだ。
「メトコントレーニングでは、さまざまなエネルギー機構を活性化させ、さまざまな運動を行うことができます」とパットマンは言う。 「一流のマラソンランナーと競争することも、 一流の重量挙げ選手や体操選手と競い合うこともありません。 しかし、一般的に、それらの専門分野で行うさまざまな運動やクロスフィットを取り入れ、筋力と持久力の両方を全体的に鍛えることで、バランスの取れたアスリートが生まれます」
- シンプル:メトコンワークアウトは、複雑にする必要がなく、 器具をほとんど使わずに行うことができる。 たとえば、腕立て伏せ100回、腹筋100回、エアスクワット100回を一定時間で行う。 短時間でワークアウトを終えても、長時間のワークアウトで限界に挑んでもよい。 メトコンワークアウトは、自分のニーズやフィットネスレベルに合わせて調整できるのだ。
- 楽しい:筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせたメトコントレーニングはバラエティに富み、ジムセッションを通常のワークアウトより楽しいものにするために役立つ。 また、クロスフィットのジムでは、クラスやトレーニングで連帯意識が生まれるため、ジムへ行くモチベーションが高まる。 米国整骨医協会の論文誌に掲載された2017年の研究では、グループでワークアウトを行うとストレスが26%減少し、生活の質全般が大幅に改善することが分かった。
- 大量のカロリー燃焼:メトコンワークアウトでは、やろうと思えば大量のカロリーを燃焼することができる。 メトコンワークアウトを行うと、運動後過剰酸素消費(EPOC)が増加する。 EPOCとは、エクササイズ後に代謝率が高まることを指す。
体をエクササイズ前の状態に戻すために、酸素消費量を増やす必要があるのだ。 「International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism」に掲載された2000年の研究によると、メトコンワークアウトは「穏やかではあるが長時間の運動後代謝率の上昇と、おそらく脂肪酸化量の増加」を引き起こす。つまり、体はワークアウト後もカロリーと脂肪を燃焼し続けるのだ。
要約すると、以下のとおりだ。
クロスフィットメトコンワークアウトとは、代謝経路を活性化させるエクササイズの総称である。 重量挙げから持久走までさまざまなエクササイズがあるように見えるが、多くの場合、筋力トレーニングと有酸素運動の両方の要素を組み合わせたサーキットトレーニングを指す。 クロスフィットメトコンワークアウトを取り入れることで、ジムでのワークアウトの種類を増やすだけでなく、大量のカロリーを燃焼することができる。
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文:グラハム・イザドア