自宅ワークアウトに最適なウェイト
スポーツ&アクティビティ
ワークアウト用のウェイトにはいくつかの種類がある。 ここでは、ダンベル、ケトルベル、レジスタンスバンドなどの選択肢を見ながら、自宅でできるワークアウトを組み立てる方法を解説する。
運動を継続して結果を出すためには、高い会費を払ってジムの会員になることが必要だと思う人もいるだろう。 しかし、正しい筋トレ器具さえあれば、自宅のリビングを高級感あふれるスタジオに勝るとも劣らない素晴らしいジムに変えることができる。
「自宅でのワークアウトは、健康と筋力の目標を達成するのに非常に便利な方法です」と、認定ストレングス・コンディショニングスペシャリストのホセ・ロドリゲス(プリンストン大学ストレングス&コンディショニングの前コーチ)は言う。 混雑も移動も避けながら、予定表に自宅ワークアウトの時間を組み込むだけでよい。
ワークアウト用のウェイトに関するこのガイドを参考にして、自宅ワークアウトを始めよう。
ワークアウト用のウェイトを選ぶ
自宅ワークアウトの最初のステップは、正しい器具を揃えることだ。 ここで紹介するいくつかの選択肢を確認し、ウェイトトレーニングについて検討しよう。
ダンベル
ダンベルは、短いバーの両端に重りが固定されたハンドウェイトだ。 重量を調整できる可変式ダンベルなら、スペースとコストを節約できる。 さまざまな重量の着脱プレートやブロックが付属しているため、軽いウェイトとしても重いウェイトとしても使えるのだ。
「ダンベルを使った場合、バーベルほどの重量は扱えないものの、身体の左右の大きさや力の不均衡に対処することができる」と、認定パーソナルトレーナーであり『9 to 5 Nutrition』のオーナーでもあるジョー・ジョンソンは言う。
ケトルベル
ケトルベルもフリーウェイトの一種だ。 ボール型の鋳鉄製ウェイトの上部にハンドルがついている。 ハンドルを握って、スウィング、クリーン、スナッチのような有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせたエクササイズを行うことができる。
スクワット、デッドリフト、ミリタリープレスのような標準的なウェイトリフティングにもケトルベルが使用できる。 ダンベルと違い、ケトルベルは通常1個単位で売られている。
バーベル
バーベルを背負って行うバックスクワットやバーベルベンチプレスをしているアスリートを、世界中のジムで見かけるだろう。 長くてまっすぐなバーを両手で握り、最大重量のウェイトを持ち上げるトレーニングだ。 (注:両端にプレートを追加して重くすることもできる。)
「このことから、バーベルは全身のストレングスと筋量を伸ばすのに非常に適しています」とジョンソンは言う。 ただし弱点もある。バーベルを使用するにはとても広いスペースが必要になるのだ。 このことから、自宅ワークアウトに理想的な選択ではないかもしれない。
レジスタンスバンド
レジスタンスバンドはストレングストレーニングに使われるゴム製のバンドだ。 ループバンドやハンドル付きのチューブレジスタンスバンドやミニレジスタンスバンドがある。 種類による違いはあるが、ロウイングやショルダープレスなどのエクササイズに使える。
また、スクワット、グルートブリッジ、クラムシェルなどのボディウェイトワークアウトに追加して使うことも可能だ。 プルアップやプッシュアップの形を整えるためにレジスタンスバンドを使うこともできる。 さらなるメリットとして、持ち運びが簡単かつ安価で、保管しやすい点が挙げられる。
メディシンボール
メディシンボールは重さのある柔らかいボールで、壁や地面に向けて投げると跳ね返るように作られている。 通常は砂やジェルで重さを調整しており、さまざまな重さとサイズのものがある。
メディシンボールは、投げる、トスする、持って動くなどの動作のほか、なんらかの動きに負荷を加えるのにも最適だ。 さらに、カーディオとストレングスを組み合わせた全身のコンパウンドエクササイズにも活用できる、とロドリゲスは言う。 ワークアウトが楽しくなるというメリットもある。
サスペンショントレーナー
サスペンショントレーナーは、丈夫な調整可能ストラップ、ハンドル、フットストラップで構成されている。 サスペンショントレーナーを頑丈なアンカーに設置し、ハンドルを握ったりフットストラップに足を入れたりして、インバーテッドロウ、ハムストリングカール、スクワット、バイセップカールなどのエクササイズを行う。
サスペンショントレーナーは自重を活用してさまざまな動きに負荷を加える、とロドリゲスは説明する。
購入するウェイトの数を決める
自宅ワークアウトのために何を購入するかは予算次第だ。 現実的に考えると、自宅ワークアウトでより強く、そして健康になるために必要なのは可変式ダンベル1セットで十分だろう。
「ウェイトをごく簡単に変更できるのが最大の強み」とロドリゲスは言う。 汎用性を最大化するには、約2kg〜25kgまで調整できるダンベルを1セット購入しよう。
「可変式ではないダンベルを購入する場合は、最大でも約4kgずつ重さを上げていくのがおすすめです」とジョンソンは言う。 しかし、より多くの種類の器具を購入すればできるエクササイズの幅が広がり、ワークアウトを休む言い訳もしにくくなる。
何を買うか決める時は、ホームジムにあてるスペースを確認することから始めよう。 サイズ、床の種類など想定される制約を考慮する(階下の住人のことも考えよう)。 「こういった条件を検討すれば、何に投資するかを決められます」とジョンソンは言う。
ロドリゲスが推奨するマストアイテムの一覧をチェック。
- レジスタンスバンド
- メディシンボール(注:マンションの住人には不向きかもしれない)
- サスペンショントレーナー
倉庫や地下室といった広いスペースを確保できるのであれば、約20kgのバーベルとラック、そして約150kg分のウェイトプレートセットの追加も検討してみよう。
自宅ワークアウトプランの立て方
ウェイトの準備ができたら器具を使ってみる時間だ。 専門家のアドバイスに従って自宅ワークアウトプランを立てよう。
1.自分のスケジュールを決める
ワークアウトを週に何日できるか、1つのセッションの長さをどのくらいにするかを決める。 エクササイズの時間が自分の1日のスケジュールに合うことを確認し、自分のフィットネスレベルも考慮する。
「最も簡単な方法は、忙しくて時間が無くなったらワークアウトを明日に延期することだ。 成功するためのスケジュールを立てるようにすることが大切」とロドリゲスは言う。 手始めに30分のワークアウトを週に2、3回やってみて、そこからプランを練り上げていこう。2.完璧なスペースを作りあげる
自分の思った通りのワークアウトスペースを自宅に作ろう。 器具を並べて整理整頓された空間を作る。
音楽で雰囲気を作り、気分が上がるオイルディフューザーをつけ、外の景色が見える窓の前に自分の場所を作る。 お気に入りの空間が出来たら、ワークアウトを実行する可能性が高くなる。3.自分のワークアウトプログラムを作る
効果的なワークアウトはいつもウォームアップで始まる。 「ウォームアップはこれからジムでやろうとしていることすべてに対する備えになる」とロドリゲスは言う。 今回の場合はジムではなく自宅だが、この点に関しては変わらない。 最初に、頭から足先までを緩める5分間の準備体操を行い、心臓を活性化する。
ここからは、自分の目標やライフスタイルに合わせたプログラムを組む。 一般的に、週に1日から3日トレーニングを行う場合は、主要な筋肉群のすべてに効く全身のワークアウトだけに専念する。 ジョンソンによると、自宅のジムで週4日から5日トレーニングを行う場合は、うち2日を上半身のワークアウト、2日を下半身のワークアウトにあてると良い。
次の各カテゴリーから最低1つのエクササイズを選択する。- スクワット(バックスクワット、フロントスクワット、スプリットスクワット/ランジなど)
- ヒップヒンジ(デッドリフト、スモウデッドリフト、ヒップスラストなど)
- バーティカルプレス(ミリタリープレス、ダンベルオーバーヘッドプレス、シーテッドダンベルプレス、オーバーヘッドトライセプスプレスなど)
- ホリゾンタルプレス(ベンチプレス、インクラインダンベルプレスなど)
- バーティカルプル(プルアップ、ラットプルダウンなど)
- ホリゾンタルプル(ベントオーバーロウ、レネゲードロウなど)
毎週、各カテゴリーのワークを1セット5回から20回として10セットから20セット行うことを目指そう(ただし、自分の目的とフィットネスレベルに合わせて調整すること)。
ワークアウトの最後には、必ずクールダウンを行い筋肉を緩める。 5分から10分のストレッチを行い、休息時の心拍数に近づける。