3種類のダンベルロウで上半身を強化する

コーチング
最終更新日:2021年1月20日

By Nike Training

ベントオーバーロウで背中を鍛え、動的な筋力を高める

肩に過度の負担をかけずに、腕を引く動作を繰り返せるのがダンベルロウの特長。主な効果は、筋力とバランスの向上だ。バリエーションを増やして、筋肉群のバランスを最高レベルにまで高めよう。

腕を押し出す動作に偏りがちなバランスの乱れを整えたい。もっと強い球を投げたい。上半身や握力を強化して、ジムや生活での動きを改善したい。そんな時には、ベントオーバーロウがおすすめだ。背筋を強化するのに最適なプルアップにも匹敵するエクササイズとして知られている。どちらも多関節運動によって腕を引く動きだが、上体を寝かせているため肩関節に優しく、もちろんプルアップより軽めのトレーニングだ。

Nike マスタートレーナーのカースティー・ゴッドソーとデイブ・カーソンが、3種類のエクササイズを伝授。最大限の効果を手に入れよう。

はじめる前に2つのポイントをチェック

  1. ターゲットの筋肉を活性化する。
    僧帽筋、広背筋、三角筋後部、菱形筋、上腕二頭筋、ハムストリング、脊柱起立筋(どれも胸の筋肉を伸ばす働きがある)のスイッチを入れるために、可動域を刺激するドリルに取り組もう。軽いダンベルでデッドリフトを2-3回。または、レジスタンスバンドの端と端を握って、ゆっくりと力を加減しながら引っぱる。
  2. ベントオーバーダンベルロウで基礎をマスター。
    どのバリエーションを実践するのにも、基礎となるエクササイズ。やり方は次のとおり。

    両足を腰幅に開いて立ち、両手にダンベルを持って、体の両サイドに構える。背筋を伸ばしたまま腰から45度前傾。体幹を意識し、手のひらが内側に向くように腕を肩の真下に伸ばし、膝を少しだけ曲げる。これが最初の姿勢。両腕を曲げて脇を締めたまま両肘をまっすぐ後ろに引き、ダンベルが体に近づくまで両側の肩甲骨を寄せる。腕を下ろし最初の姿勢に戻る。これを1セットとして繰り返す。

3種類のダンベルロウをやってみよう

01. 片腕でダンベルの上げ下ろしをするベントオーバーダンベルアイソメトリックホールド
ターゲットになる筋肉:僧帽筋、肩、胸筋、広背筋、菱形筋、脊柱起立筋

構え方はベントオーバーロウと同じ。片方の腕を曲げて、脇を締めたままダンベルが体に近づくまで肘をまっすぐ後ろに引く。これが最初の姿勢。この姿勢を維持したまま(アイソメトリックホールド)、もう片方の腕でダンベルの上げ下ろしを繰り返す。筋肉が緊張している時間(TUT)が長くなることで筋肉への負荷が高まり、持久力が向上する。片方の腕で繰り返してから、もう片方の腕に変えて繰り返す。

負荷を軽くするには
1セットの間ダンベルを持ち続けるのが難しい場合は、TUTを増やす別の方法を試してみよう。ダンベルを体の方に引き上げて1カウント、下ろして3-5カウント数える。

負荷を高めるには
ダンベルを重くするか、やり方を変える。ダンベルを脇に引き上げ、ゆっくりと下ろして3-5カウント数える。これで1セットとして繰り返す。

上半身の筋力アップ:ダンベルロウの3つの応用編

02. リバースグリップロウ
ターゲットになる筋肉:僧帽筋、肩、胸筋、広背筋、菱形筋、上腕二頭筋、脊柱起立筋

構え方はベントオーバーロウと同じ。ただし、手のひらを上向きにしてダンベルを握る。このリバースグリップは、オーバーハンドグリップよりも広背筋と上腕二頭筋に効果的。

負荷を軽くするには
ダンベルを軽くし、鎖骨を広げることに集中する。まず始めに肩甲骨を後ろに引くこと。または、通常のニュートラルグリップのセットとリバースグリップのセットを、無理なくできるようになるまで交互に実践する。

負荷を高めるには
バーベルを使用する。バーを地面から持ち上げるので、運動時の関節可動域が広くなり、より多くの筋繊維に負荷をかけられる。リバースグリップでは、肘を両脇にぴったり付けやすくなるため、関節への負荷を減らして、重いバーベルでも持ち上げられるようになる。

上半身の筋力アップ:ダンベルロウの3つの応用編

03. 交互に行うベントオーバーロウ
ターゲットになる筋肉:僧帽筋、肩、胸筋、広背筋、菱形筋、上腕二頭筋、脊柱起立筋

構え方はベントオーバーロウと同じで、これが最初の姿勢。片方の腕を曲げ、脇を締めたまま、ダンベルが体に近づくまで肘をまっすぐ後ろに引く。ダンベルを下ろし、最初の姿勢に戻る。これで1セット。もう片方の腕で同じ動きを繰り返す。

負荷を軽くするには
ベンチで支える。腰幅に開いた両足と、骨盤が四角を描くようにしてベンチと垂直に立つか、両足を前後にずらしてベンチと並行に立ち、ダンベルを握らない手をベンチに置いてしっかり支える。

負荷を高めるには
体幹をさらに鍛えるため、レネゲードロウにアレンジする。基本的にはプランクの姿勢から始めるダンベルロウ。プランクの姿勢で肩の真下にダンベルを握った手を置き、両足は腰幅よりやや広くする。これが最初の姿勢。片方の腕を曲げ、脇を締めたまま、ダンベルが体に近づくまで肘をまっすぐ後ろに引く。ダンベルを下げて最初の姿勢に戻る。反対側の腕で繰り返す。これで1セット。さらに負荷をかけたい場合は、セットとセットの間にプッシュアップを加える。

上半身の筋力アップ:ダンベルロウの3つの応用編

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公開日:2020年7月4日