40歳からランニングを始めるには
健康とウェルネス
心身の健康を向上させるために、何歳になってもできるランニングプログラムをスタートさせよう。
ランニングを始めたいと考えていても、年齢が40歳以上であれば、ランニングのような負荷の高いスポーツを今始めて問題ないかどうか、不安に思うかもしれない。40歳以降にハードな運動を新たに習慣に取り入れることをためらう人もいるが、フィットネスやトレーニングの目標が、ためらいによって妨げられては本末転倒だ。年齢にかかわらず、ジョギングを始めるなら今日がベストだ。
40代、50代からランニングを行うための10のヒント
1.医療機関に相談する
しばらく運動していない、持病がある、運動に取り組むのはまったく初めて、という方は、ランニングプログラムをスタートさせる前に医療機関に相談するといいだろう。健康リスクを冒さず安全に取り組めるよう、自分に合わせた方針を、医師が提示してくれる。たとえば、薬を服用しているのなら、その薬が運動時の心拍数に影響する可能性はないか教えてもらえる。場合によっては、ハードな運動をしても心臓に問題がないか確認するため、運動負荷試験を勧められるかもしれない。
2.上質なギアを購入する
フィットネスを日々の習慣に取り入れるのに、ランニングが優れた(そして手頃な)手段である理由の一つは、専用の装備をたくさんそろえる必要がないこと。重要なのは、クッション性があり、足にフィットし、自分のジョギングスタイルに対応する優れたランニングシューズを見つけることだ。初めてランニングに取り組むのなら、Nikeストアで適切なフィット感を教わり、何足か試着してから自分に最適なシューズを選ぶといいだろう。
ランニングを快適にしてくれるランニングアパレルも奮発したいところ。速乾性抜群の素材を使用したギアなら、距離を伸ばしてもさらりとした状態を保ってくれる。また、ランニングタイツは、脚を快適にサポートしながら、適度な体温をキープする。そのうち、GPSウォッチや防水性に優れたBluetoothイヤホンなど、高性能な機器を購入することになるかもしれないが、スタート地点では必要ない。基本的な装備でスタートするのが一番だ。
3.ゆっくり始めて徐々にペースアップする
実現可能な小さい目標を設定して、成功を目指そう。これまでランニングをしたことがないという場合は、週に2-3回、1回につき10-20分走る計画を立てる。すぐには一定ペースで心地よく走り続けられるわけではないことに気付くかもしれないが、問題ない。速いペースのウォーキングとスローペースのジョギングを交互に行い、持久力を育てるランニング/ウォーキングのプログラムは豊富にある。たとえば、初心者ならウォーキングを2分、ランニングを1分から始める。一定のペースでジョギングできるようになるまで、徐々にウォーキングの時間を減らし、ランニングの時間を増やしていけばよい。
また、ワークアウトは毎回ゆっくり始めた方がいいだろう。新しい運動やエクササイズの場合、年を取るにつれ、時間をかけて体を順応させる必要がある。ランニングの始めに少なくとも5分、速いペースのウォーキングかスロージョギングを行う。その後、体に無理のないペースまで徐々にペースを上げていく。ワークアウトの最後は5分間クールダウンし(ウォーキングかスロージョギング)、締めくくりにストレッチを行って体を緩めよう。
4.プランを見つける
ランニングプランをオンラインで検索してみよう。どのような最終目標を描いていても、自分に合ったトレーニングプランが見つかるはずだ。Nike Run Clubでは、5K、10K、ハーフマラソン、フルマラソンを目指す細かいプログラムを紹介している。専門家によるガイドが必要なら、Nike Run Clubアプリをダウンロードしよう。エリウド・キプチョゲ、シャレーン・フラナガン、モー・ファラーなど、素晴らしいコーチやアスリートと走れる。エリートランナーもかつてはランニングの初心者だったのだ。初心者にぴったりの音声ガイドランを見つけるには、Nike Run Clubアプリの「初めてのランナー向け」コレクションをチェック。「First Run」と「Next Run」は、どちらも約20分の音声ガイドランで、初心者が自信を育む手助けになり、次のランニングへの勢いがつく。
5.筋力トレーニングで補強する
筋力トレーニングの簡単なエクササイズを行えば、筋力を強化でき、ランニングプログラムを進めるうえで、けがを予防できる。器具も必要ない。スクワット、ランジ、プッシュアップといった自重運動で十分鍛えられ、均整のとれたランナーの体の維持に役立つ。プランク、デッドバグ、ブリッジといったコアエクササイズも取り入れたい。体幹の筋肉が強くなれば、ランニングの効果や効率が高まることが、研究で示されている。
6.食事も意識する
ランのパワーを生む適切な栄養補給は、エネルギーを補い、次にスタートラインに立つ準備をするのに欠かせない。活動レベルを上げるために必要な栄養素を摂取しよう。果物、野菜、全粒穀物といった炭水化物はグルコースに変換され、最終的に、長い距離を走り続けるのに必要なエネルギーになる。
ナッツ、鶏肉、卵などの食品に含まれるタンパク質は、筋肉の増強と維持に欠かせない栄養素。また、種子や植物油などに含まれる健康に良い脂質には、重要なビタミンの吸収を助け、生命の維持に欠かせない臓器を守る働きがある。ランニングで調子が出ないと感じるなら、開始したランニングルーティンに必要なエネルギーを摂取できているかどうか、登録栄養士に相談してみてもいいだろう。
7.体を休ませる
信じ難いかもしれないが、初心者がランニングプログラムを成功させる最善の方法の1つは、走らない日を設定することだ。リカバリーはトレーニングに必須の要素だし、年を取るにつれ、体のリカバリーには時間がかかるようになる。ジョギングをしないオフの日を設定し、水泳、サイクリング、ボート、ヨガなど、負荷の低いクロストレーニングをやってみよう。週に1-2日は、体を完全に休める日にしてもいい。マッサージをしたり、リストラティブストレッチのクラスに参加したりして、体をいたわろう。
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9.友だちを見つけ、コミュニティとつながる
グループでのランニングは、モチベーションの維持に大いに役立ち、他の初心者ランナーと知り合うきっかけにもなる。ランニングストア、ジム、コミュニティセンターなどでグループを見つけ、他のランナー仲間と実際に会ってトレーニングできる。または、世界各地の都市を拠点とするNike Run Clubをチェックしてみよう。ソーシャルメディアやアプリでつながれる。自分だけの目標を設定してもいいし、コミュニティとつながり、グローバルなランニングチームのメンバーになるのもいいだろう。
10.楽しもう
フィニッシュラインをまたぐ高揚感に勝るものはない。初レースであれ100回目のレースであれ、またどんなタイムであろうと、レースを完走したときの喜びや誇らしい気持ちは、かけがえのないものだ。街区1周、初めてのトレッドミル、初めての1マイル、初めての5K、初マラソンなど、何かを1つ達成するごとに自分を褒め、日常のランニングでも気分を高めよう。どんなランでも効果はある。毎回努力することで、少しずつ前に進もう。
中高年でランニングをするメリット
初心者ランナーであれ、走行距離を何千マイルも重ねてきたベテランランナーであれ、ランニングを続けることで、健康上の多大なメリットを享受できる。年齢を重ねればなおさらだ。
調査によれば、エクササイズの習慣がない人よりも、ランナーは長寿を祝える可能性が高いそうだ。ランニングに出るのが週に数回だとしても、それだけの効果は得られる。ある研究では、1日に5-10分だけスローペースのランニングを行えば、あらゆる原因による死亡と心血管疾患のリスクを大幅に下げられることがわかった。
ランニングのメリットはまだある。初心者でも、ランニングは気分の改善やメンタルヘルス全般に効果があり、体重を落としたいときや、減量した体重を維持したいときにも有効だ。これはもう試してみるしかないだろう。シューズの紐を結び、最初のランに出かけよう。人生のこの新たな段階まで歩んできた長い道のりのおかげで、期せずして、今が最高の時になるはずだ。