注目の妖精:ライッサ・レアウ
Athletes*
妖精がスケートボーダー?まさかと思うだろうが本当のことだ。ライッサはボードで宙を舞うたびに、後に続く新しい世代の女の子たちにインスピレーションを与えている。
幼い頃、ライッサはスケートボードと同じくらい妖精が好きだった。彼女には、「これは男の子向けで、あれは女の子向け」という区別はなく、大切なのは楽しいかどうかだけだ。ライッサの大好きなこのスケートボードと妖精が、彼女の人生を変えたのは6歳のとき。妖精のコスチュームを着てヒールフリップを決める彼女の動画が、世界に拡散されたのだ。スケートボードコミュニティのみならず世界の注目を集めたこの動画で、ライッサはキャリアをスタート。現在、わずか13歳の彼女は世界で最も優れたアスリートの1人として、スポーツに奇跡をもたらしている。
最初のスケートボードを手に入れたのはいつ?そのときのことを話してくれる?
ライッサ:6歳のとき、初めてスケートボードをプレゼントしてもらった。スクーターが欲しくてお父さんにおねだりしてたのに、次の日にもらったのはスケートボード。「こんなのできないよ」と思った。
「最初は両親だけが私の味方だった。『スケートボードは男の子のスポーツ。女の子にはできない』って思われていたから」
–– ライッサ
妖精のコスチュームを着ることにしたときのことを聞かせて。どうしてそうなったの?
ライッサ:おもしろい理由だよ。あの日はブラジルの独立記念日で、私は学校のパレードに参加していた。おばあちゃんが作ってくれたドレスを着てたんだけど、パレードが終わったときに「ソックスとスニーカーさえ履けば、スケートボードができる。ボードをしに行こう」って思いついた。それでウォームアップを始めて、さっとヒールフリップをやったら、お母さんがそれを撮影して投稿したんだ。
1本の動画で2つの既成概念を破ったね。1つは、「女の子はスケートボードができない」もう1つは、「スケートボーダーのルックスは皆同じ」。これについてどう思う?
ライッサ:すごい反響があったよ。みんなが、「妖精の恰好をした女の子が、大人の男ができない技を成功させてる」というようなコメントを投稿した。スケートボードは王子様だけでなく、お姫様にもできるし、女の子でもうまくなれることを証明してみせたんだ。
「優秀な女の子が世界中にたくさんいる。ほんの数年前は、スケートボードの世界はこんな感じななかったこと考えると、とてもやりがいがあるなと思う」
–– ライッサ
あなたは多くの女の子にとってインスピレーションの源だよね?
ライッサ: インスタグラムでたくさんの心強いメッセージをもらっている。たとえば、「親にライッサの動画を見せたら、スケートボードをやっていいって言われた」とか。スケートボードをやる女の子が増えたらとても嬉しい。もちろん女の子だけでなく男の子もね。
「妖精が楽しんでいれば、こういう偏見はすべてなくなる」
–– ライッサ
羽がないまま飛んでいる妖精たち(世界中の子どもたち)に特別なメッセージをもらえる?
ライッサ: 妖精たち、前に進もう。世界から偏見をなくすことを手伝えるから。夢を見て、その夢を実現できる。妖精が飛べば、世界はもっと素晴らしい場所になるよ。
ディレクター:フリードマン・シスターズ
フォトグラファー:ガブリエル・ビアンチーニ