ワークアウト中の摩擦による炎症を防ぐ3つの方法
スポーツ&アクティビティ
どのような体型のアスリートでも摩擦による炎症を経験する可能性がある。だが、正しく対処すれば痛みが生じるのを防ぐことは可能だ。 適切なウェアと摩擦を防ぐ製品を使用して、炎症を恐れず思いきり体を動かそう。
汗を飛び散らせながらワークアウトの限界に挑む瞬間は、筋肉が燃えるような感覚で痛んだとしても、爽快な気分を味わえるだろう。 しかし、これとは違う不快な痛みを感じると、エクササイズをやめたくなり、結果として運動の効果も得られなくなってしまう。 汗をかいた状態で摩擦が生じれば、いつでも擦傷が起きるリスクがある。 皮膚はヒリヒリと焼けつくように痛み、赤く擦りむけた状態になる。とはいえ、それはよくあることで、予防も可能なので安心してほしい。
摩擦による炎症は通常、体のこすれ合う部分、たとえば太もも、脇の下、鼠径部などで生じる。 体重の重い人に多く見られがちだが、体型や体重にかかわらず誰でも痛みを感じることはあり、特にエクササイズ中や暑い季節によく起こる。 しかし、これから紹介するヒントを参考にすれば、摩擦による炎症を減らすだけでなく完全に防ぐことも可能だ。ランニング、自転車、ハイキングを続けて、もっと健康な体を手に入れよう。
摩擦による炎症を防ぐための3つのヒント
1.適切なウェアとギアを選ぶ
縫い目が滑らかで、程よいフィット感のウェアを選び、肌との摩擦を防止しよう。 特に、内ももの摩擦を防ぐにはぴったりとフィットする製品が最適だ。 また、速乾性素材も取り入れたい。 コットン素材は汗を吸収して摩擦による炎症を悪化させるので避けた方がよい。 おすすめは、NikeのDri-FIT素材。素材の全面で湿気が分散して素早く蒸発するように作られている。 ほかに、次のようなアイテムも役立つかもしれない。
- レギンス、または着圧感のあるライナー付きショートパンツ。 コンプレッションタイツ、レギンス、着圧感のあるライナー付きショートパンツを着用すると、左右の太ももが直接触れないので、摩擦による炎症を防ぐことができる。 また、必ず肌をさらりとした状態に保つこと。 速乾性素材のほか、パウダーやデオドラント剤も有効だ。
- 速乾性素材の下着。 鼠径部は摩擦が起きやすい部分だが、大抵の人は、この部分に高性能のギアを使おうとは考えない。 コットン素材の下着のせいで鼠径部が擦れて痛むなら、速乾性の高い、合成繊維の混紡素材に切り替えよう。
- フィット感抜群のスポーツブラ。 適切なフィット感は脇の下の摩擦による炎症を防ぐうえで不可欠だが、アンダーワイヤー付きのものなど、サポート性の高いスポーツブラを使用する場合は特に注意してほしい。 ストラップと肩の間に指が2本自然に入るか、また、腕を上げてもブラのバンドがずれないかを確認しよう。縫い目が食い込むスポーツブラは避けて、柔らかく耐久性に優れた素材の製品を選ぶとよい。 ブラのサイズが分からなければ、オンラインで注文する前に計測することをおすすめする。
- 最適なフィット感のシューズ:かかとは擦れやすく、痛みを伴う水ぶくれができる場合もある。 そうならないように、最初からしっかりフィットするスニーカーを手に入れよう。 試着は、足のサイズが一番大きくなる夕方にするとよい。実際にワークアウトで着用する速乾性素材のソックスも一緒に履こう。 その状態で軽く走ってみて、足に擦れる部分がないことを確認しよう。
2.肌を滑らかにする
摩擦による炎症が生じやすい部分にクリームやオイルなどの潤滑剤を塗ると、保護層が形成される。 たとえばワセリンのような製品を使用すると、肌の表面が滑らかになり摩擦が減る。 摩擦防止に特化したスティックやクリームなら、携帯していつでも塗ることが可能だ。 香料や有効成分が含まれた製品は炎症を引き起こす恐れがあるので避けよう。
3.涼しく、さらりとした状態をキープ
エアコンの効いた室内でエクササイズをしたり、ワークアウトの途中で乾いたウェアに着替えたりすると、摩擦による炎症を防ぎやすい。 また、制汗剤やパウダーを使用して、擦れて痛くなる部分をさらりとした状態にキープしよう。
摩擦による炎症の治療
摩擦による炎症があるときはエクササイズをお休みしよう。続けても肌の状態が悪化するだけだ。 代わりに、摩擦が減るようにフィット感を調整したり、乾いたウェアに着替えたりするとよい。 炎症がひどいときは、次の自宅ケアで緩和できる場合もある。
- 軟膏、アロエベラ、ココナッツオイル、シアバター、ワセリンなどを就寝前に塗る。
- かゆみがある場合は、コーンスターチを塗ると摩擦による炎症の予防になる。
- 擦り傷の部分を冷風やアイスパックで冷やす。
- 傷に触れないよう注意しながら、治るまでゆったりとした柔らかい服を着る。
- 香料や有効成分が含まれたせっけんやローションは、炎症を引き起こす恐れがあるので使用しない。
- 赤みがひくまでは、摩擦が起こるような活動を避ける。
どんな時に診察を受けるべきか
摩擦による炎症は、医学用語では間擦疹とも言われる。治療しないで放置すると皮膚の状態は悪化し、痛みが強くなって出血に至ることもある。 多くの場合、自宅でのケアで炎症は治まるが、発疹が残っていると細菌や真菌の増殖に絶好の環境となる。 痛みが強い場合や、感染症が心配な場合は、かかりつけ医や皮膚科医に相談してみよう。抗菌性または抗真菌性の内服薬や外用薬が処方され、症状が改善するはずだ。
よくある質問
ランナーが摩擦による炎症を防ぐにはどうしたらよいか?
多くのランナーは、コンプレッションタイツのようにぴったりとフィットするレイヤー、あるいは摩擦防止用の太ももバンドを着用している。 予防策として潤滑剤やパウダーを塗るランナーもいる。 適切なウェアを着用することも重要だ。涼しく、さらりと快適な状態が持続する素材を選ぶと、ランニング中の摩擦による炎症を防げる。
デオドラント剤で摩擦による炎症を防げるか?
制汗作用のあるデオドラント剤であれば、肌をさらりとした状態に保ち、摩擦による炎症を減らすのに役立つ。 制汗剤を脇の下以外の場所、たとえば内ももなどに使用してもよい。 効果が見られるようであれば、摩擦を防ぐ製品を購入するよりお得かもしれない。