エクササイズでの心拍数を正常に保つヒント

スポーツ&アクティビティ

心拍数は、ワークアウトの強度によって変わる。健康に問題のない範囲内で、どこまで上げられるのかが問題だ。

最終更新日:2022年6月30日
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運動中とその後の心拍数を適正に保つには

エクササイズ中や、エクササイズ後の心拍数は一定範囲内に保ちたい。その最初のステップとして、安静時の心拍数と最大心拍数の測定方法を知る必要がある。 心拍数の測定は簡単だ。 心拍数とは、1分間に心臓が鼓動する回数のこと。 これを割り出すには、15秒間の鼓動を数えて4倍にするだけだ。 安静時の心拍数は、1分間におおよそ60-100回だが、いつも同じとは限らない。

さまざまなワークアウトやアクティビティによって、心拍数は変化する。 心拍数を上げる要因もあれば、下げる要因もある。 睡眠の直前に脈を測ると、ランニングの直後と比べて大幅に遅くなっていることに気づくはずだ。

激しいアクティビティの後には、鼓動が速くなっているのを感じて心拍数や脈拍のことを心配しがちだ。 だが重要なのは、健康的な心拍数を常に保つことである。 心拍数について考えると、心疾患、心不全、心臓発作、心肺持久力などに対する懸念が頭をよぎる人は多いだろう。

脈を取りやすい体の部位

人間の身体には、脈を取りやすい場所がいくつか存在する。 心拍数が正確にチェックできるのは、 以下のような場所だ。

· 手首の内側

· 肘の内側

· 首の側面

· 足の甲

脈を取るには、人差し指と中指の先を使い、 脈拍を感じるまで肌に軽く当てる。 その後、15秒間脈拍を数え、それを4倍すると心拍数が割り出せる。

心拍数に影響を及ぼす要素

心臓の鼓動が速くなる要因は、かならずしもエクササイズだけに限らない。ワークアウトは心拍数を上げる主な要因になるが、他の要素によって心拍数が上がることもある。 安静時に心拍数が高いと感じたら、以下のような要因が心拍数を上るのではないかと疑う価値がある。

· 高温や多湿の環境

· ストレス、不安、喜び、悲しみの感情

· 深刻な肥満

· カフェインやニコチンの摂取

· 薬の種類

こうした要因によって、取り組んでいるアクティビティにかかわらず心拍数が上がることがある。 急に立ち上がるだけでも、心拍数が一時的に増加する。不安になる前に、心拍数に変化を及ぼす要因が周囲で発生していないかどうか考えてみよう。

最大心拍数

最大心拍数は、人それぞれに異なる。 到達すべきでないという絶対的な上限値はない。 その代わりに、年齢にもとづいた最大心拍数は存在する。

簡単な式で、自分の最大心拍数の目安をすぐに割り出すことができる。 220から自分の年齢を引くだけだ。 つまり35歳の人なら、最大心拍数の目安は185となる。

実際に自分の最大心拍数を知りたい場合は、段階的運動試験を受けるとよいだろう。この試験で運動能力を評価すれば、自身の体力をはっきり自覚できるようになる。 トレッドミルやフィットネスバイクを使用して、心電図をモニタリングするのが通常の方法だ。 ワークアウトの強度が一定間隔で上昇し、 心拍数が最大心拍数の85%に達するか、もう運動を継続できないと感じた時点で試験は終了だ。

運動中の正常な心拍数

運動中の正常な心拍数といっても、厳密な値はない。 なぜなら運動中の心拍数は人によって異なり、運動の種類によっても心拍数の上がり方が変わってくるからだ。 心拍数をモニタリングする目的は、運動時の正常値を知ることではなく、運動によって効果的に健康を促進する方法を知ることである。

だから、あらゆる身体活動中の目標心拍数を知るのが正しい目的となる。 この目標心拍数は、おおむね最大心拍数の60-80%とされている。 つまり35歳の目標心拍数は、1分間に111-148回となる。

ワークアウトの強度によって、心拍数が(健康に問題のない範囲で)どこまで上がるのかが異なってくる。 激しい運動ほど、心拍数は高くなる。 ワークアウト中に心拍数が高強度レベルに到達したことは、身体の反応が教えてくれる。 呼吸が深く、速くなり、 数分しか経っていないのに汗をかき始め、息継ぎなしで会話できなくなってくるのが高強度レベルのサインだ。

運動後の平均的な心拍数

運動を後えると、心拍数は下がり始める。 下降のスピードは、運動後の活動によって異なる。 クールダウンのために動き回っていれば、心拍数はゆっくりと低下する。

だが最終的には通常の活動量に戻ったり、ずっと座って休んだりするだろう。 こうして1分あたり60-100回という安静時の心拍数にゆっくりと近づいてくる。

「正常」でない場合

心拍数が正常の範囲に収まっていなくても、心配しすぎる必要はない。 ライフスタイルを変えることで、心拍数を健康で安全な範囲(つまり目標心拍数)に戻すことは可能だ。

定期的に運動することや、摂取する栄養を見直すことなど、ライフスタイルを少し変えるだけでも心拍数は改善できる。 喫煙者なら、禁煙するだけでも目標心拍数に近づける。 ストレスを抱えている人なら、毎日瞑想の時間を取ることで大きな効果が期待できる。

心拍数を記録する

健康の維持が目的の一般人よりも、トップアスリートのほうが心拍数の安定を重要視している。だが自分の心拍数が正常値かどうかを把握しておくことは、誰にとっても重要だ。 これを知るための唯一の方法は、心拍数を記録すること。

ありがたいことに、フィットネスウォッチがあれば心拍数を終日簡単に記録できる。 朝一番の安静時の心拍数、運動時の心拍数、さらには毎日のワークアウトや健康習慣をこなした後の心拍数まで、すべての数値が記録できるのだ。

フィットネスウォッチを着けていなくても、起床直後や、運動の最中と直後に、手首などで15秒間脈拍を測定してみよう。こうすることで、健康的な心拍数を保つのに必要な回数が把握できる。

運動中とその後の心拍数を適正に保つには

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公開日:2021年12月31日