寒い日の運動時に筋肉の硬直を防ぐ方法

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運動生理学者と理学療法士が、冬に筋肉を硬直させないための4つのポイントを紹介する。

最終更新日:2022年9月19日
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寒い日の運動時に筋肉の硬直を防ぐ方法

屋外での運動より良いものはないと考える人は一定数いるだろう。 一方で、冷たい外気や筋肉のこわばりを避けようと、屋内でワークアウトを行う人もいる。

運動生理学者で、 栄養科学者でもある、ステイシー・T・シムズ博士は、筋肉のこわばりを「筋肉の硬直や緊張を感じ、時に痛みを伴い、多くは動かすのが困難な状態」であると定義する。

理学療法博士で栄養学とフィットネスを教えるエレン・アイザックによると、筋肉のこわばりは一般的には血流の低下によって起きる。 寒くなると血流が悪くなり、筋肉のこわばりを悪化させるのだ。

「寒さにより血管が収縮したり、動いていない筋肉に血液を運ぶ血管が細くなったりします」と博士は説明する。 「これは心臓の周辺を温めようとする生理的な反応です。 つまり、体は重要な臓器の機能を最適に保つために、できるだけ多くの血流を体の中心部に集めようとするのです」

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しかし、 寒い季節だからといって、屋外での運動をあきらめる必要はない。 筋肉への血流を増やし、不快なこわばりを感じないためにできることがいくつかある。 ランニング、パワーウォーキング、サイクリング、高負荷トレーニングであるHIITを屋外で行う場合など、どの運動が好きな人にも、筋肉のこわばりを防ぎながら体を動かし続けるために役立つヒントを見てみよう。

  1. 1.適切な服装をする

    運動をしようと外に出る前に、寒さをしのげる適切な服装をすることが大切だとシムズは言う。 ここで重要となるのが重ね着だ。

    「アクティビティ中ずっと体のコアを暖かく保つには、重ね着をすることが重要です」と彼女は説明する。 ワークアウトを行っているうちに汗をかき始めたら、それらの一部を脱いでいけばよい。 また、運動のペースや強度を落としてクールダウンするときには、再び着るようにする。

    アイザックが特におすすめする重ね着の方法は、ベースにDri-FITのような速乾性に優れたレイヤーを取り入れることだ。 これで、エクササイズの間もさらりとした状態をキープできる。 その上に厚手で温かいフリースや長袖シャツなどのアイテムを重ねよう。 最後にウインドブレーカーを羽織るとよい。 雨や雪の日であれば、防水加工のジャケットがよいだろう。

    ワークアウトが済み、屋内に戻ったら、体温が急激に下がらないように濡れたギアを脱いで、乾いた暖かい服に着替えよう。急な体温低下は血管収縮を起こし、回復を妨げる場合がある。

  2. 2.ウォームアップを忘れずに

    屋外でのワークアウトの前に行うウォームアップは、筋肉のこわばりを防ぐもう一つのカギとなる。特に、屋内で行うウォームアップが重要だ。 体温が上昇して筋肉への血流が良くなり、けがのリスクや重苦しさ、こわばりを軽減させることができる。

    ウォームアップの内容は、心拍数と体温が少し上がるものであれば何でも良いとアイザックは言う。 大切なのは、屋外で行うワークアウトの種類に合ったウォームアップを行うことだ。 ランの前のウォームアップであれば、下半身に重点を置いた全身運動を行う。たとえば、ハイニー、エアスクワット、ランジ、サイドランジなどのエクササイズがよいそうだ。

    アイザックとシムズは、けがのリスクを高める静的ストレッチではなく、動的な動き(ストレッチをしながら動くこと)を中心にウォームアップを行うことをすすめている。

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  3. 3.すぐに運動をやめない

    外での運動中は、体を常に動かして温め、筋肉のこわばりを防ぐことが大切だ。

    「寒い屋外で長時間休憩すると、筋肉が再び固まってしまう危険性が高まります」とアイザックは言う。 これはもちろん、寒さが筋肉への血流不足を招くからである。 「休憩が必要であれば、短い時間にすることです」

    アクティブリカバリーを取り入れるのもよい。アイザックの説明によると、これは休憩時間中も低負荷の運動をし続けることを意味する。

  4. 4.リカバリーを促進する

    寒い日に外でワークアウトを行ったときは、その後の行動も重要だ。 リカバリーには、急性期と慢性期の2種類があるとシムズは言う。 急性期のリカバリーとは、汗をかくような運動後30分から1時間の間に行う動作を指す。 一方、慢性期のリカバリーとは、筋肉を良い状態にするために日々行うもののことだ。

    「急性期には、適切な体温を保ち、急な冷えを防ぐために温かいシャワーが欠かせません」とシムズ。 「シャワーを浴びながら軽いストレッチを行ってもよいでしょう。 腰や膝に温水を当てると、四肢のストレッチがやりやすく、より効果的になります」 また、彼女はこう付け加える。「急性期には水分を補給し、20~30gのタンパク質を摂取して筋肉に栄養を与え、修復を促進させることが大切です」

    慢性期には、日頃からフォームローラーを使ったり、セルフマッサージをしたりして、筋肉の硬くなりやすい部分をほぐしておくことをシムズはすすめている。

    「ほぐすことで、運動による筋肉の小さな痙攣や断裂から生じるトリガーポイントの痙攣や硬直を軽減することができます」

    文:ジェシカ・エストラーダ

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公開日:2022年9月19日