シューズの臭いを取る方法
アイテムのお手入れ
誰もが臭いの気になる愛用スニーカーを持っているものだ。 幸いにも、シューズの気になる臭いを取って、本来の良い匂いに戻す方法はいくつかある。
シューズの臭いは、誰にとっても頭の痛い問題だ。 どんなに足を清潔にしていても、どうしてもスニーカーが臭くなってしまい困ることがある。 ひどいときは、その不快さのあまり「どうすればこの臭いを取れるんだ?」と叫びたくなるかもしれない。
シューズの悪臭の原因はバクテリア。 バクテリアが足で大量に増殖し、排泄物として、メタンチオール、イソ吉草酸、プロパン酸などの有機酸を発生させる。 これらのバクテリアは無害だが、しつこい悪臭の原因となってしまう。
例えば、メタンチオールはブレビバクテリウムの副産物として発生する。ブレビバクテリウムは、足に住みつく主要なバクテリアだ。 この有機酸は強い硫黄臭を放つ。硫黄臭とは、腐ったキャベツのような臭いだ。
どんなに足を清潔にしても、臭ってしまうことがある。 それは、足にある汗腺の密度が体の他の部分より高いことが一部関係している。 汗自体が臭うことはないが、バクテリアの排泄物が臭うのだ。 シューズはバクテリアの格好の温床となってしまう。汗や湿気がこもり、バクテリアが増殖しやすい環境を作り出してしまうからだ。
シューズの臭いを取る8つの最適な方法
1. ソックスを履く
ソックスを履かないでシューズを履き続けると、汗により、確実にシューズは臭いを放つようになる。 「汗そのものが臭うのではなく、湿気を好む(皮膚上の)バクテリアがジメジメした環境に引き寄せられるのです」認定パーソナルトレーナー、RRCA認定ランニングコーチで元理科教師のエリカ・コヴィエロはこう説明する。 「臭いは、これらの微生物が食べたものを消化するときに発生する廃棄物から生まれます」
コヴィエロによれば、適切なソックスを着用すれば、肌から湿気を逃がして足をさらりとした状態に保てるため、バクテリアの増殖も防げる。 「質の良いソックスを履いていれば、ソックスの中に湿気を閉じ込めることができ、それはそのまま洗濯機に入れられます。ソックスなしで走った場合はシューズ自体に湿気が吸収されます」とコヴィエロは言う。
では、汗のかきすぎを防ぐのに最適なソックスの種類とは? Nikeのプロダクトラインマネージャー、ダスティン・ナーデは、ウールソックスが最適だと述べている。コヴィエロも同意見だ。 「ウール繊維に含まれる油分がバクテリアに対するバリアの役割を果たし、天然の臭い対策になります」とナーデ。 「ウールやラノリンにアレルギーのある人の多くは、スポーツウェアに使用されている最新のウール混紡素材の方が、従来のアイリッシュセーターなどよりもはるかに快適で、刺激が少ないと感じるかもしれません」
ソックスは6〜12か月ごとに交換する必要がある。 無地のウールの靴下を探しているなら、ナイキ エブリデイ ウール クッションド クルーソックス(30ドル)がおすすめだ。 コヴィエロによると、ポリエステルなどの合成素材も足から湿気を逃がし、肌を可能な限りドライな状態に保ってくれる。 ナイキ エブリデイ プラス クッションド ソックス(22ドル)はポリエステル混紡素材でできており、Nike Dri-FITテクノロジーにより、どんなアクティビティをしていても、一日中足をさらりと快適な状態に保つ。
2. 酢を振りかける
臭いを改善するもうひとつのアイデアは、酢を使うこと。 酢は臭いを中和させ、シューズの中のバクテリアを退治してくれることが、2014年に『mBio』で発表された研究で明らかになっている。 同量のホワイトビネガーと水を混ぜ合わせたものをスプレーボトルに入れるだけ。 その液体を使用後のシューズの内側にスプレーして、乾くまで待つ。 これをスポーツやエクササイズの後にスニーカーに行うことで、爽やかな香りが長く続く。
アドバイス:効果を最大限発揮するために、液体をスプレーする前に、シューズの内側と外側を徹底的にクリーニングしておこう。
3. 重曹
家庭にあるものでシューズの臭いを消したい? 重曹を使ってみよう。 重曹は、臭いやバクテリアを抑える天然の脱臭剤だ。 重曹を使ってシューズの臭いを消す方法は2通りある。
- ¼カップの重曹と¼カップのベーキングパウダー、そして½カップのコーンスターチを混ぜる。 さらに香り付けをする場合は、好みのエッセシャルオイルを数滴垂らす(下記参照)。 混合物の半分を片方の靴下に入れ、残りの半分をもう片方の靴下に入れる。 靴下の上部に結び目を作り、左右の靴下を左右それぞれの靴に入れて一晩置く。 この方法と成分の組み合わせにより、シューズの臭いを吸収できる。
- 別の方法としては、重曹だけを直接シューズに振り撒き、そのまま24時間以上置いておくというやり方でもOK。
4. エッセシャルオイルを使う
ティーツリー、クローブ、シダーウッドという3種類のエッセシャルオイルは、抗菌特性を持つ人気の天然の脱臭剤だ。 例えば、クローブのエッセンシャルオイルは、『Mycobiology』で2007年12月に発表された研究によると、足に付着したバクテリアの増殖を強く抑制し、悪臭を除去するという。 これらのオイルは、バクテリアを撃退し、悪臭を除去し、良い匂いを保つという三拍子揃った優れものだ。
エッセンシャルオイルを直接、スニーカーに数滴垂らし、そのまま干しておく。 また、エッセンシャルオイルは、重曹や酢といった家庭にある他の材料と混ぜて使うこともできる。
5. 石鹸
ほかにも家庭にあるものでスニーカーの臭いを取る方法として、左右両方のシューズに固形石鹸を入れ、一晩置いておく方法がある。 石鹸にはバクテリアを殺し、バクテリア由来の臭いを消す効果がある。 さらに、石鹸は多孔質のため、臭いを吸収し、清潔な石鹸の香りに置き換える効果もある。
アドバイス:固形石鹸は、シューズに入れる前に濡れていないか、しっかりと確認しよう。水分が残っていると、バクテリアをただ増殖させてしまうことになる。
6. 日光に当てる
シューズの余分な湿気を乾燥させるのは、臭いを取る簡単で効果的な方法の一つだ。 エクササイズ後のシューズを数時間、直射日光に当て、次に履くときまでにシューズを完全に乾燥させる。
7. 足の衛生状態を良好に保つ
細心の注意を払いながら足を洗うことも大切だ。 足の指の間と足裏全体を石鹸やクレンザーでしっかり洗い、丁寧にすすぐ。 ここで、足を清潔にしてシューズの臭いを取り除くためのアドバイスをもう少し紹介しよう。
- ソックスは着用のたびに洗う。
- ワークアウト後は、すぐにソックスとシューズを履き替えて、臭いが中にこもらないようにする。
- 汚れを取ってから、足を乾かす。 足に少しでも水分が残っていると、バクテリアが増殖しやすくなる。
8. インソールをチェックする
何年も同じインソールを使い続けているのなら、おそらく交換のタイミングだ。 インソールがシューズの悪臭の原因となることはよくある。 「インソールは多孔質素材でできているので、湿気を吸収して保持するため、臭いの原因となるバクテリアの温床になってしまいます」とコヴィエロは指摘する。
インソールを新調すれば、ずっと悩まされていた悪臭から解放される可能性がある。 コヴィエロのおすすめは、オープンセルフォームや天然繊維など、湿気をシューズの他の部分に溜め込んで蒸発させるのではなく、湿気を閉じ込めてすばやく逃がす素材を選ぶことだ。 「細菌の増殖を抑制する抗菌剤で処理されているブランドやモデルを探すのもいいでしょう。また、通気孔を設けて空気の流れを確保しているものもおすすめです。どちらもシューズを速く乾かし、湿気が溜まるのを最小限に抑える方法です」
文:ダニエル・ジックル