ランニングでできるマメを防ぐには

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その対処方法についてもチェックしよう。

最終更新日:2025年3月27日
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ランニング中の靴擦れを防ぐには

どんなに経験を積んだランナーでも、マメを避けるのは難しく、 一流アスリートでも、走っている間に足のどこかにマメができるのは珍しいことではない。

「マメの原因である摩擦、熱、湿気は、どれもランニング中によく発生します」と、認定皮膚科医のアスミ・ベリー(DO、米国皮膚科学会フェロー)は言う。 痛みを伴うものもあれば、ほとんど気付かないものもある。ソックスを脱いで初めてマメができていることに気づく場合もある。 以下でマメができる具体的な状況について学び、その予防に役立てよう。

ランニング中にマメができる仕組み

マメができやすいのは、ランニングを始めたばかりの人、長いブランク後に再開する人、マラソンに向けてトレーニングしている人です、と説明するのは、DPM(手足治療医学士)、足の認定外科医および足病医のミゲル・クーニャ。マンハッタンにあるGotham Footcareの創設者でもある。

「足、ソックス、シューズの間で摩擦が繰り返されると熱と湿気が発生し、皮膚炎やマメの原因になります」と彼は話す。 「特にマメができやすいのはマラソンランナーです。摩擦や汗に長時間さらされるので、皮膚の損傷の可能性が高まります」。過度の摩擦により皮膚細胞が分離すると、皮膚の上と下の層の間にある隙間に液体が浸透し、水疱状のマメが形成される。

以下の、クーニャとベリーに説明してもらったランニング中にマメができる原因を見てみよう。

  • シューズが適切にフィットしていない:ランニングシューズのサイズが大きすぎたり小さすぎたりすると、マメの原因になりかねない。 クーニャによると、シューズがきつすぎると足の一部が圧迫され、赤みや熱を帯びてヒリヒリとした痛みを感じるようになる。 ベリーは「シューズが緩すぎる場合は、足が滑り、摩擦がさらに大きくなります」と言う。
  • 汗と湿気:「汗をたくさんかくと摩擦が増え、皮膚の下に液体で満たされた袋ができてしまうことがあります」とベリーは説明する。 コットン素材のソックスは、湿気を逃さず保持するため、足周辺に湿気がこもりやすい。 「コットンのソックスだと湿ったままになるので、皮膚が柔らかくなりマメができやすくなります」とクーニャは話す。
  • 足の構造と足運びの問題:「外反母趾、甲高、ランニング中の不適切な足運びといった要素はすべて、足の一部が圧迫される原因となります」とクーニャは言う。
  • 走る路面の変化:「でこぼこした地面や硬い舗装路ではシューズの中で足がずれやすく、マメができやすくなります」とクーニャ。 また、熱くなった舗装路やトレイルでのランニングも要因になり得る、とベリーは付け加える。
  • シューズとソックスの素材:「縫い目や硬い素材、あるいは厚手でたるみやすいソックスは、摩擦の原因になります」とクーニャは話す。 ベリーによると、ソックスが極度に薄い、または古い場合もマメの原因になりうるという。
  • 天候:寒い日に走ると、皮膚が乾燥してバリア機能が弱くなりマメができやすくなる、とクーニャは説明する。 だが一方で、高温多湿な環境だと汗が増え、ソックスの内側が蒸れやすくなる。
  • トレーニングの急な変更:クーニャは「走る距離を急に伸ばしたり、足を慣らさずに新しいシューズや路面に切り替えたりすると、マメの原因になります」と指摘する。
  • 不衛生な足:足の爪を定期的に整えないと、ランニングシューズの内側で圧迫されることがある。 汚れたソックスをもう一度履くことや、ランニング後に湿ったソックスを履いたままでいる状態も、マメのリスクが高まる。

靴擦れを防ぐ方法

「足の専門医として、マメに悩まされる多くのランナーを見てきました」とクーニャは言う。 「しかし、正しく対処すれば避けることは可能です」。クーニャがこれから伝授するとっておきのヒントで、ランニング中のマメを予防しよう。

適切にフィットするランニングシューズを購入する

ランニング専門店に行き、エキスパートに相談しながらシューズを試着してみよう。 数種類のシューズを履かせてもらい、自分の足に最適な履き心地を把握するのが重要だ。 「3種類以上は試着して、歩いたり走ったりしてから選んでください」とクーニャはアドバイスする。 また、足の親指とシューズ上部の間に、つま先のスペースを十分に確保できるか確認しよう。 「最も長い足指とシューズのつま先の間には、親指の幅ほどの余裕が必要です」と話すクーニャ。 「望ましいのは、つま先を動かすだけのゆとりがあり、なおかつシューズの中で足が滑らないサイズです」

もう1つ、クーニャがアドバイスするのは、足が最もむくむ時間帯である夕方にシューズを買いにいくこと。これは、1日のほとんどを立ったり歩いたりして過ごす人にとっては特に重要なので留意してほしい。 クーニャによると、カスタマイズした装具もシューズのフィット感を高めるうえで役に立つ。

プロからのアドバイス:購入したいランニングシューズが米国足病医学委員会(American Board of Podiatric Medicine)の認可を受けているか、自分で調べたり、ランニング専門店のエキスパートに聞いたりしてみよう。

新しいシューズを徐々に履き慣らす

新しいランニングシューズを手に入れるのはワクワクするもの。そこでついやってしまうのが、新品のシューズで最初から走りすぎること。 しかし、足にマメができるのを防ぐためには、レザーブーツなどと同様に、時間をかけて履き慣らすことが重要だ。 「新しいシューズで長距離を走る前に、短い散歩やランニングで履き慣らすところから始めてください」とクーニャはアドバイスする。 「毎週のランニングで急に距離を伸ばすのは避けて、足に馴染むまで待ちましょう」

適切なソックスを選ぶ

速乾性に優れたソックスを選ぶことは、快適で通気性の高いランニングシューズを見つけるのと同じくらい大切だ。 「合成繊維を含んだ混紡素材やウール素材のソックスは、汗を逃がし、足をさらりとした状態に保ちながら摩擦も減らします」とクーニャは話す。

摩擦防止製品を使用し、摩擦が起きやすい部分を保護する

適切なランニングギア以外にも、マメの予防に役立つ製品がいくつかある。 「摩擦防止バームやワセリン、または専門的な摩擦防止スティックを圧力のかかる部位に使用すると、摩擦軽減の効果があります」とクーニャは説明する。 足にマメができやすい場合は、Kテープ、モールスキン、ジェル絆創膏などのスポーツ用テープを貼っておくと摩擦を減らせる。 また、しなやかな肌を保ち炎症を防ぐには保湿剤を使用するのが効果的だとクーニャはすすめている。

足の衛生状態を良好に保つ

クーニャいわく、足を清潔でドライな状態に保つことが重要だ。 「定期的に足を洗い、指の間を含めてしっかり乾かしてください」。爪が長い場合は、シューズを圧迫して炎症を起こすのを防ぐため整えておくようにと彼は注意を促す。

複数のランニングシューズを履き回す

トレーニングのローテーションでは、2足以上のシューズを使用するのが望ましい。特に、雨の日や湿度が非常に高い日に走る場合は大いに役立つ。 「複数のシューズを順番に履いて、シューズが完全に乾く時間を確保しましょう」とクーニャはアドバイスする。

ランニング中の靴擦れを防ぐには
ランニング中の靴擦れを防ぐには

マメをケアする方法

マメを潰したくなるかもしれないが、よほど大きい場合や痛みを伴う場合以外、潰すのは避けた方がよいとベリーは言う。 「マメは、バクテリアの侵入を防ぐ体の自然な保護クッションの役割を果たします。 すぐに潰してしまうと感染症にかかるリスクが高まります」。さらにクーニャは「マメが小さく、痛みを感じないのであれば、そのまま放置して自然に治るのを待ちましょう」と付け加える。

しかし、ベリーによれば、大きな不快感が生じたり、破裂しそうな部位にマメがあるのであれば、安全に水を抜いてもOKだ。 その場合は次の手順に従って行おう。

  1. マメのある場所をきれいにする。「石鹸と水、または消毒液で、手とマメをよく洗います」(クーニャ)
  2. 針を滅菌する。「消毒用アルコールを使用して、針やピンを消毒します」(クーニャ)
  3. マメに穴をあける。 「マメの縁をそっと突いて、皮膚の表面を傷つけずに液体を外に出せるようにします」(クーニャ)
  4. 皮膚は剥がさない。「マメのあった部位の皮膚をそのまま残し、その下にあるむき出しになった敏感な部分を保護することで、感染症のリスクを減らせます」(クーニャ)
  5. マメを軽く押しながら水を抜く。「清潔なティッシュペーパーやガーゼを使って、皮膚を剥がさずに液体をやさしく押し出します」(クーニャ)
  6. 抗生物質が入った軟膏を塗る。「抗生物質が入った軟膏で患部を保護し、清潔な包帯やガーゼなどで覆います」(クーニャ)

マメがすぐに潰れそうな場合は、マメ用の絆創膏やモールスキンで衝撃から守り、それ以上の摩擦を防ぐことをベリーはすすめている。

「すでにマメが潰れていたら、石鹸と水を使ってやさしく洗ってください」と言うのはベリーだ。 消毒用アルコールや過酸化水素水は、回復のプロセスを遅らせる可能性があるので使用を避け、 「抗生物質が入った軟膏やワセリンを塗って、滅菌包帯でマメを覆いましょう」と付け加える。 重要なのは、感染症を防ぐために、皮膚の表面は絶対に触らないこと。

血豆とはなにか?

ほとんどのマメには透明または黄色がかった液体が含まれているが、血液が混入している場合もある。 血豆以外のマメに含まれる液体は血清で、血液が凝固するときに分離するからだとクーニャは説明する。 「一方、血豆も摩擦、熱、圧力によってできますが、皮膚の下の小さな血管が破裂して、血液がマメに入るため、中の液体に血が混じることになります」

どちらの水ぶくれも痛みを感じることがあるが、どちらがより深刻ということでもない。 「血豆には、タンパク質を含有する濃度の高い血液が存在するため、治癒に時間がかかる場合があります」とクーニャは言う。

どんな時に診察を受けるべきか

ほとんどの場合、マメは市販薬で自然に治る。 しかし、長引く症状や痛みに悩まされている場合は、原因解決のため足病医や皮膚科医に相談しよう。

同様に、マメに感染症の兆候が見られたら治療担当者に連絡すべきだ。 「血豆に膿や熱感、激しい痛みなど感染症の兆候があれば、足病医に診てもらってください」とクーニャ。 しかし、感染症になるまで医師の診察を待つ必要はない。 マメが大きくなり、痛みを伴う場合は、医療専門家に相談して安全に水を抜くのを手伝ってもらおう。 一般的な目安として、マメが普段の動きの妨げになっている場合は専門家による治療が必要だとクーニャは話す。

さらに、マメができたらすぐに医師の診察を受けた方がいい人もいる。ベリーは「糖尿病や循環器系の問題を抱えている場合は、小さなマメでも合併症を引き起こす可能性があるため、すぐに診察を受けてください」と注意を促している。

文:シャイアン・バッキンガム

公開日:2025年3月20日

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