クロスフィットのコーチが教えるハンドスタンドプッシュアップのやり方

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クロスフィットのエキスパートが、ハンドスタンドプッシュアップのやり方を解説し、動きを習得するためのコツも伝授。

最終更新日:2022年9月29日
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クロスフィットのコーチが教えるハンドスタンドプッシュアップのやり方

ハンドスタンドプッシュアップの正しいやり方を身に付けるには、忍耐と継続、そして十分な筋力が必要だ。 ここでは、ハンドスタンドプッシュアップのエキスパートであるCrossFitのコーチが、ハンドスタンドプッシュアップを極める方法を説明する。

クロスフィットのコーチが教えるハンドスタンドプッシュアップのやり方

ハンドスタンドプッシュアップの正しいやり方

トレーニングに関しては、 「筋力面とスキル面の2つに分けて考える必要があります」と言うのは レベル3 CrossFitコーチでもある、ヘイデン=ウィリアム・コートランド博士だ。

筋力は生理的適応によって向上する。ハンドスタンドプッシュアップでは床にかかる体重が外的な抵抗となるため、力を働かせてこれに抗うには十分な上半身の筋力が必要だ。

(関連記事:トレーナーに聞く、効果的な自重胸筋ワークアウト

「筋力があるほど、簡単にハンドスタンドプッシュアップを行えるようになるので、 上半身の筋肉に重点を置いた筋力トレーニングプログラムを行うととても効果的です。 何らかのCrossFit、フィットネス、スポーツに取り組むなら、そういったトレーニングを重点的に行う必要があるでしょう」とコートランド博士は言う。

筋力トレーニングの初心者の場合は、ウェイトを使ったり難易度を上げたりする前に、自分の体重だけを使って適切な運動パターンを身に付けることが重要だ。 しかし、それではいつか壁に突き当たる。自重トレーニングだけで筋力を鍛えるのは困難だ。

コートランド博士によると、適切な運動パターンをすでに身に付けているトレーニング経験者の場合は、バーベルを使ったウェイトリフティングに重点的に取り組むとよいとのこと。そうすれば、徐々にウェイトを増やしながら筋力を鍛えることができる。 ハンドスタンドプッシュアップを行うために必要な筋力を鍛えるためには、オーバーヘッドバーベルプレス、ベンチプレスチンアップなどのウェイトリフティングを上半身のトレーニングルーティンに取り入れることを、コートランド博士は勧めている。

CrossFitレベル2認定コーチであり、USA Weightliftingレベル1認定コーチであるクイントン・ハグレーは、上半身の筋力強化を重視しており、座って左右交互に行うダンベルプレスなどのエクササイズをルーティンに追加するのを推奨している。

クロスフィットのコーチが教えるハンドスタンドプッシュアップのやり方

ハンドスタンドプッシュアップの練習方法

台の上に足を置いて逆さの姿勢でプッシュアップを練習すれば、筋肉が鍛えられ、ハンドスタンドプッシュアップの回数を増やすことができる。 プッシュアップをマスターできていない人は基礎から始めよう。まずは膝をつけたプッシュアップ、次につま先をつけたプッシュアップを行い、さらに足を上げて胴体を垂直に近づけていくとよい。

ハグレーは、肩の可動性に問題がなければ、ハイプランクの姿勢から手を後方に移動させていき、ダウンドッグのポーズになるエクササイズを初めに行うことを勧めている。 そうすれば肩の筋肉をウォームアップできるだけでなく、肩の筋肉を鍛えながら逆さの姿勢に慣れることができる。

このエクササイズの大部分は腕の力で行うが、可能な限り効率的にハンドスタンドプッシュアップの姿勢を維持するには体幹の筋力にも重点を置かなければならない。 コートランド博士によると、倒立時には最終的に四肢と関節が完全に伸びた姿勢になる(これを「ロックアウト」という)が、体幹が十分に鍛えられていないと、壁倒立をしてプッシュアップを行う際に姿勢が曲がってしまう。

「背中が曲がった状態では 力が入りづらく、 快適に姿勢を維持できません」とコートランド博士。 さらに、背中が曲がってヒップが「崩れてしまい」、頭から足までが一直線でなくなるため、この姿勢は非効率的であり、CrossFitの基本に反している、とコートランド博士は述べている。

まだ体の準備ができていない場合は、左右の腕と脚を交互に伸ばすデッドバグやバードドッグ、従来のプランクなど、体幹の安定性を強化するエクササイズを行うとよい。この種のエクササイズは、「壁倒立の姿勢に直接的に関係しています」とコートランド博士は言う。 また、これらのエクササイズは運動中の体幹の使い方を身に付けるためにも役立つという。

コートランド博士はVアップやシットアップなどの運動を取り入れることを勧めているが、ルーティンに体幹エクササイズを1つだけ追加するなら、ホローホールドが最適だ。なぜなら、「基本的にそれこそが倒立する際に目指すべき姿勢だからです」とコートランド博士は述べている。

クロスフィットのコーチが教えるハンドスタンドプッシュアップのやり方

ホローホールドの正しいやり方

ホローホールドを行う際は、頭上後方に伸ばした腕からつま先まで、滑らかな曲線を維持することに注意する。 このエクササイズの初心者なら、まず脚を体の前に伸ばして床に横になり、腕を頭上に伸ばす。 バランスをとりながら、腕と脚を床から数センチ持ち上げ、四肢を完全に伸ばしたまま体幹に力を入れ続ける。

最初のうちはつらいかもしれないが、やがて長時間行えるようになる。 両腕両脚を伸ばした姿勢を、自信たっぷりで維持できるようになるまでは、手を体の横に下ろして行うとよい。また、初めは両膝を抱えて行い、上達に合わせて片膝だけを抱え、もう一方の脚を伸ばして行ってもよい。

この「バナナ」のような姿勢は倒立時の理想的な姿勢なので、この姿勢を意識しながらできる限りたくさん練習することを、コートランド博士は勧めている。 博士は、この姿勢を維持するための十分な筋力がなければ体が反対方向に曲がってしまうため、時間をかけてホローホールドを完璧に行えるようにすることも勧めている。そうすることで、倒立時に体を垂直に保てるようになる。

ハンドスタンドプッシュアップでは関節(特に手首と肩)に大きな負荷がかかるため、このエクササイズを繰り返し行ってストレスを加える前に関節のウォームアップを行い、可動域の限界まで関節を動かせるようにするとよいと、博士は言う。

また、そうすることで全身の可動域を広げ、適切なハンドスタンドプッシュアップの姿勢をとれるようになり、けがのリスクを軽減できる。 すでに十分な可動域がある場合は、パススルー、肩甲骨プルアップ、肩甲骨リトラクションなどの運動を行い、時間をかけて肩と手首をウォームアップすることを、コートランド博士は勧めている。

スキル面については、コートランド博士によると、空間内で体をコントロールできなければならず、そのためにバランスと筋協調性を高める必要がある。 「つまり、適切な手順で体を支える土台を作って逆立ちしなければなりません」とコートランド博士は言う。

そのような土台を作るには、頭を三角形の頂角、左手と右手を左右の角として、頭頂部と両手で三点倒立をする。 これが初めの姿勢だ。 この姿勢から体を押し上げていく。難しいかもしれないが、最終的に上半身の筋力の強化につながる、とコートランド博士は説明。

博士によると、ハンドスタンドプッシュアップを安定させるためのコツは、上半身と体幹の筋肉に意識を集中して壁倒立を維持することだ。 また、完全に体を伸ばした倒立姿勢から体を下げて三点倒立の姿勢になるネガティブハンドスタンドを練習するのも、ハンドスタンドプッシュアップを行う力を養うために役立つ。

クロスフィットのコーチが教えるハンドスタンドプッシュアップのやり方

ハンドスタンドプッシュアップを向上させる方法

ここまで基礎を一通り説明してきた。ここからはハンドスタンドプッシュアップを完璧に行うためのヒントを紹介する。 多くの人は怠りがちだが、この運動全体を通して体幹を使うことに集中し、三点倒立の姿勢を維持し続けることが重要だと、コートランド博士は話す。

さらに、壁を使わない自立倒立に取り組むことで、ハンドスタンドプッシュアップを改善することができる。 コートランド博士によると、自立倒立の練習では、垂直姿勢を維持して長時間倒立し続けることに集中するとよい。そうすることで、身体意識、コントロール、バランスが鍛えられるため、

ハンドスタンドプッシュアップを行う際に支えとしての壁の役割が薄れ、スムーズに体を動かせるようになる。 上半身の筋力の強化に重点的に取り組み続けることも重要だ。コートランド博士は、その理由について「筋肉が強くなるほど、一回一回を最大限の力を使わずに行えるようになるからです」と述べている。

「ハンドスタンドプッシュアップを行っているとき、特に何度も行っている場合は、体が緩みやすくなりがちです。なので、私は必ず臀筋や体幹を引き締めるよう声をかけています」と、ハグレーは言う。

最も重要なのは、急いだり近道したりせずに我慢強く取り組むことであり、スピードや負荷を高める前に正しいフォームとやり方に重点を置くことだと、どちらのコーチも口をそろえる。

文:タマラ・プリジット

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公開日:2022年9月22日

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