正しいクランチのやり方
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定番の腹筋運動、「クランチ」。 あなたは正しいフォームでクランチをできているだろうか? コアエクササイズの中でも人気のクランチだが、これを読んでよくある間違いをチェックしよう。
間違ったやり方で取り組むと、せっかくクランチをやっても効果が得られない。 何度も繰り返しているのにバーン感が得られない、またはフィットネス効果が現れないなら、フォームが間違っているのかもしれない。 クランチで最大限の効果を得たいなら、生体力学をある程度理解するのがおすすめ。 これは、腹筋を活性化し、引き締めて理想の体を作る際に役立つ。
クランチはどの筋肉に効くか?
クランチにはバイシクルクランチ、斜筋クランチなどがあるが、いずれにしても腹直筋と腹斜筋を中心に腹筋全体に負荷がかかるようにするとよい。 そうすることでコアがしっかり鍛えられ、デッドリフトなど他のエクササイズで必要な筋力や安定性もアップする。
クランチにはどんなメリットがある?
クランチは、初心者から経験豊富なアスリートまで、誰もがどこででもできる自重エクササイズだ。 そのため腹筋運動の定番とされており、自宅でのフィットネスワークアウトとして最適である。
実践的なだけでなく、非常に効果的な腹筋運動だ。 特に、腹部の筋肉を鍛えることができる。 クランチはアイソレーションエクササイズだ。つまり、腹部にターゲットを絞って鍛えることができ、脳と筋肉のつながりを強める効果があるので、
他のエクササイズやスポーツにも恩恵がある。 腹筋を意識して引き締める方法を覚えれば、他のエクササイズでもコアがより活性化される。 たとえば、バーベルスクワットでは、エキセントリックフェーズとコンセントリックフェーズの両方でバーベルを安定させようとするため、コアが鍛えられる。 コアが弱いとエクササイズの効果が薄れる。 また、コアの筋肉が弱いと、姿勢の悪さ、怪我、腰痛につながる。
ただし、すべてのエクササイズに言えることだが、フォームが間違っていると期待どおりの結果を得ることはできない。 狙った筋肉に働きかけることができず、バランスを崩したり怪我をしたりすることがある。 それでは、正しいクランチのやり方を伝授しよう。
正しいクランチのやり方
クランチにはさまざまなバリエーションがある。 まずは通常のクランチから。
- 両膝を曲げながら仰向けに寝て、足を腰幅に開く。
- 両手を胸の上で交差させるか、肘を広げて手を頭の後ろに置き、指を耳の近くに固定する。
- 肩の力を抜いて正面を向き、少しあごを引く。
- 息を吸いながら、お腹を背骨に向けてへこませる。
- 息を吐きながら、頭、首、肩甲骨を床から持ち上げ、体を丸める。
- 息を吸いながら、ゆっくりとスタートポジションに戻る。
人気のバリエーションで腹筋を鍛える方法
1.リバースクランチ
リバースクランチは、下腹部の腹直筋と外腹斜筋を鍛えることができる人気のバリエーションだ。
- 両膝を曲げながら仰向けに寝て、足を腰幅に開く。
- 腕は体側に置き、手を床につける。
- 息を吸いながら、お腹を背骨に向けてへこませる。
- 息を吐きながら、両足を床から浮かせ、膝を90度に保ったまま胸に近づける。 体を丸めながらヒップを持ち上げ、腹筋を鍛える。
- ゆっくりと両足を床に下ろす。
2.バイシクルクランチ
バイシクルクランチは、腹筋の中でも最も深い位置にある腹横筋を刺激するクランチだ。 腰痛を防ぐ役割を担う重要な筋肉の一つである腹横筋が鍛えられる。
- 両膝を曲げながら仰向けに寝て、足を腰幅に開く。
- 両肘を開いて手をそっと頭に乗せ、指は耳の近くに置く。
- 片方の足を床から浮かせてまっすぐ伸ばし、反対側の膝を胸に向かって持ち上げる。
- 胸を持ち上げて上半身をひねり、肘を反対側の膝に近づける。
- 膝を持ち上げた状態で腰をニュートラルなポジションに。
- 反対側も同じ動作を行い、肘を反対側の膝に近づける。
3.メディシンボールクランチ
メディシンボールを使うバリエーション。通常のクランチよりも強度が高く、腹斜筋を鍛えることができる。
- 床の上に座り、両足を床から浮かせる。 膝を少し曲げた状態で足を伸ばす。
- 腰の前でメディシンボールを持ち、体を45度に傾ける。
- ボールを左右に動かしながら上体をねじり、腹斜筋を収縮させる。
クランチでやりがちな間違い
1.動きが速すぎる
クランチは、できるだけ体をゆっくりコントールしながら行うと、腹筋を効果的に鍛えることができる。 筋肉に刺激を与える時間が増えるからだ。 1回につき数秒かけて、しっかりコントロールしながらやってみよう。 コンセントリックフェーズ(肩を上げる動作)は2秒、エキセントリックフェーズ(肩を下げる動作)も2秒を目安にするとよい。
2.首に力が入ってしまう
クランチをやって首を痛めた、という声をよく聞く。 それはフォームが正しくない証拠だ。 正面を向いてあごを引くと、首を痛めることはない。この姿勢なら、あごから鎖骨にかけての安定性を保つ筋肉である舌骨筋への負荷が減る。 体の安定性は腹部で維持するようにしよう。
3.上体を高く起こしてしまう
クランチはシットアップと異なる。 上体を丸めるときに上半身全体を持ち上げないように注意しよう。 動きは小さめに。 むしろ、小さければ小さいほど、勢いをつけられないので難易度が増す。 肩甲骨は地面から浮かせる距離は10センチ程度までにしよう。
4.丸めて持ち上げる
クランチのコンセントリックフェーズでは、肩を丸めながら床から持ち上げるという2つの動作を行う。 肩を丸めるだけでは持ち上がらず、腹筋に十分働きかけることができない。 クランチでバーン感を得られないなら、それが原因かもしれない。 息を吐くとき、肋骨を骨盤に近づけるイメージで、肩を丸めて持ち上げよう。
5.腕の位置にこだわりすぎている
実は、クランチでは腕をどこに置いてもよい。 クランチで鍛えるのは腹筋だ。 両腕は交差させても、左右に開いても、内側に曲げても、好きなポジションで構わない。 自分が心地よく感じ、(腕ではなく)腹筋と脳をつなげることに集中できるようなポジションに腕を置けばよい。