足病医が教える、フィット感のいいスニーカー探しのヒント

購入ガイド

フィット感のいいシューズが見かれば、足をしっかりサポートすることができる。 この記事ではフィットするシューズを見つけるコツについて、専門家が解説する。

最終更新日:2023年1月4日
この記事は7分で読めます
ちょうどよいスニーカーのフィット感とは? 足専門医が解説 | 記事「OGC」

ウォーキング、ハイキング、ランニングから(あるいは単に長い一日を終えた後に)帰宅して、足にまめができていることに気付いたり、 足指の爪に触れて痛みを感じたりしたことはないだろうか?

新しいシューズを購入するときは、ランニング用、ハイキング用、その他スポーツ用、日常生活用など、どのような用途でも、適切にフィットするものを選びたい。 フィット感のいいシューズを選べば、不快なこすれやまめが起きる可能性は低くなる。 不快感を覚えることなく、新しいシューズを安心して履けるようになるはずだ。

ところで、新しいシューズの購入時には、シューズのフィット感をどのように判断すればいいだろうか。 専門家のお墨付きを得たヒントを参考にしながら、フィット感のいいスニーカーを探してみよう。

フィット感のいいシューズ探しのヒント

  1. 1.販売スタッフに相談する

    新しい靴を買うときは、店頭に足を運んで試着すれば、それなりの対価が得られるだろう。 Nikeストアでは、豊富な知識を持つ販売スタッフの力を借りながら、アクティビティのレベルや足のタイプに合わせて、自分に合った一足を選ぶことができる。 試着したシューズで歩いたり走ったりすることもでき、販売スタッフの力を借りて、シューズが正しくフィットしているか見極めることができる。

  2. 2.正しい足長と足幅を知る

    高性能モデルに限らず、どのようなシューズでも、フィット感とサポート性を考慮することが大切になる。 これはスリッパ、サンダル、ドレスシューズ、運動用のシューズでも同じだ。

    「かかとと土踏まずの痛みや足底筋膜炎のように、足に慢性的な痛みがある場合は、どんなアクティビティでも足を安定させるべきでしょう」と話すのは、ブラッド・シェイファー。認定足病医として、ニューヨークで足と足首の外科医を務める。 「痛みや炎症の大半は、足の摩擦と裂傷が原因です。ウォーキング、ランニング、高強度のアクティビティなどで、繰り返し引っ張られたり伸ばされたりすることで生じます」

    慢性的な足の痛みなどの症状があり、ランニングやその他のエクササイズで悪化するおそれがある場合は、かかりつけの医師に相談しよう。

    サポート性の高いシューズを探すときは、最適なサイズのものを探すところから始めるとよいだろう。 新しいシューズの購入時に覚えておきたいのが、足のサイズの2大要素である足幅と足長(かかとからつま先までの長さ)だ。 Nikeはシューズを、レギュラーワイドエクストラワイドの足幅で展開している。 レギュラー幅が狭すぎると感じる場合は、ワイドかエクストラワイドのシューズを試してみよう。

    適切にフィットするシューズなら、足中央部とかかとにぴたりとフィットし、かかとの後ろが心地よく包み込まれるはずだ。 また、先芯にはつま先を多少動かせる程度のゆとりが必要となる。つま先がシューズの先端と擦れるようなら、そのシューズはきつすぎて、つま先と足の爪に痛みや不快感を引き起こすかもしれない。 反対に、足長や足幅が大きすぎる場合は、シューズの中で足が滑って、歩行中や走行中の安定感が損なわれるおそれがある。

    新しいシューズを試着する際は、一日を通して足がむくんでいく傾向があることを覚えておこう。そのため、試着は午後や夕方にできればよい。 足の靭帯や腱は年齢を重ねるにつれて伸びやすくなるため、大人の足は長さや幅が大きくなっていく可能性もある。 これは珍しいことではないため、シューズはできるだけ店頭で試着した方がよいということになる。

  3. 3.土踏まずをしっかりサポートするシューズを選ぶ

    どのようなシューズ探しでも、フィット感がよく、土踏まずをしっかりと支えてくれるシューズを選ぶことが大切だ。 シェイファーによると、土踏まずをサポートするシューズを履けば、腱膜瘤(バニオン)、ハンマー足趾、足底筋膜炎、陥入爪、踵骨棘のなどの発症や進行を防ぐことになり、捻挫を予防できることもあるという。

    高いサポート性を確保するためにフィット感のよいシューズを探す際は、土踏まずの形状を考慮することも大切だ。

    (関連記事:プロネーションとは何か — そして扁平足におすすめのNikeランニングシューズとは?

    「目指すのは、下半身の姿勢をできるだけ正しく保つこと。 どんな足の人がどんなシューズを選ぶ場合でも、土踏まずのサポート性は欠かせません」とシェイファーは言う。

ランニングシューズの適切なフィット感

ランニングは関節に負担がかかる、負荷の大きいスポーツだ。 ランニングシューズには、着地のたびに生じる衝撃から体を守るはたらきがある。 この衝撃をある程度吸収するには、適切にフィットし、優れたクッション性を発揮して、足をサポートする靴を見つける必要がある。

自分にぴったりのシューズを見つける際に着目すべきポイントとしてシェイファーが挙げるのは、安定性、フィット感、クッショニング、そして土踏まずの十分なサポート性だ。こういった機能が衝撃の吸収を助け、組織の炎症や損傷を防いでくれる。

たとえば、Nike ReactフォームとNike ZoomXフォームはどちらも軽量で柔らかく、優れた反発性と耐久性を発揮する最新のクッショニング素材であり、衝撃の吸収を助けながらもエネルギーリターンを生む。

適切にフィットするシューズを見つけるには、足長と足幅に加えて、先芯のゆとりの大きさも考えなければならない。 足が滑るほどの隙間があってはいけないが、先芯には足指がわずかに動かせる程度のゆとりが必要だ。 つま先が締めつけられたり、シューズの先端に圧迫されたりする場合は、サイズが大きいものを選ぶことをおすすめする。

「私が診ているさまざまな問題は、適切にフィットせず、足を締めつけるシューズを履くことで起こります。かかとで着地してつま先で蹴り出すまでの体重移動がスムーズになるシューズを履きましょう」とシェイファーは語る。

これを言い換えれば、歩行中や走行中には、かかとが地面に接地した後に、足の中央部が体の推進力を支えているということになる。 そして最後には、つま先から足を蹴り出すのだ。 この動作の間、シューズは足を守り、足運びのすべての段階で全身を支える。土踏まずのサポートはこのプロセスに欠かせないとシェイファーは話す。

足運びと体重移動がずれていると、足に問題が起きることがあるようだ。

インソールを使うべきか?

インソールや矯正用の装具を使う必要があるかもしれないと思う場合は、足病医に相談し、足に合うものを判断してもらおう。 足底筋膜炎のような症状があり、すでに矯正具やインソールを使っている場合は、靴を買う時に携帯し、靴の中にフィットするかどうか確かめよう。

「市販品にも優れたインソールは多く、いろいろな場所で購入できます。 足病医に相談すれば、シューズのタイプに応じてカスタマイズした装具を処方してもらうことも可能です」とシェイファーは話してくれた。

文:エミリア・ベントン

公開日:2022年6月21日