次のワークアウトを劇的に変える、グルートブリッジの7つのバリエーション

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エキスパートがグルートブリッジのやり方を解説。筋力アップにおすすめのバリエーションを紹介していく。

最終更新日:2022年8月30日
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次のワークアウトを劇的に変える、グルート ブリッジの7つのバリエーション

比較的手を出しやすく負荷も少ないグルートブリッジは、どのような強度のルーティンにもぴったりのエクササイズだ。 試すバリエーションも豊富に揃っており、その多くが大臀筋にある3つの主要筋群すべてをターゲットにしたものになっている。 こうした動作でハムストリングスや腹筋も同様に鍛えられる。

「床で行う自重グルートブリッジは、大臀筋のトレーニングをあまりやったことがない人が最初に行うのにぴったりです」と理学修士であり、NASM認定パーソナルトレーナーでもあるジェームズ・シャピロは話す。 そこから徐々に、体力と筋肉の成長を実感し続けれられるように、より難易度の高いバリエーションに進みたくなると、説明する。

以下は、シャピロとISSA認定パーソナルトレーナーであるヴァネッサ・ヴィントが、今後のワークアウトで試すべき7つのグルートブリッジのバリエーションをまとめたものだ。 しかし、そちらに進む前に基本的な自重グルートブリッジのやり方を簡単に説明しよう。

  • 仰向けになって膝を曲げ、足を腰幅に開いて床につける。
  • 骨盤を少し押し込んで腹筋に力を入れる。
  • かかとで床を軽く押しながら、上半身を床につけたまま骨盤を天井方向へ持ち上げる。
  • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締める。
  • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。

「腰ではなく、大臀筋をメインに働かせることが重要です」とヴィント。 そのためには、運動中は常に背中を反らさないように気を付けよう。 背中は反らさずに、体幹に力を入れて引き締め、骨盤を少し押し込んで背骨がまっすぐな状態をキープする。

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ヴィントいわく、もし、大臀筋よりも大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)に効いていると感じるようなら、足が体に近すぎるか、つま先で押し出している可能性がある。 これを防ぐには、かかとで押し出すようにして、一番上の位置で膝の角度が90度になるようにしよう。

自重グルートブリッジをマスターしたら、次は変化をつけてレベルを上げよう。

  1. 1.自重グルートブリッジホールド

    ウエイトを使うことなく自重グルートブリッジからステップアップする最も簡単な方法は、動作の最上部で大臀筋が収縮した状態をキープすることだ。 「こうすることで大臀筋のみに効かせることができ、エクササイズの負荷がより高いものになります」とヴィント。

    1秒キープするところから始めて、10秒間維持できるようにしていこう。

    • 仰向けになって膝を曲げ、足を腰幅に開いて床につける。
    • 骨盤を少し下に押し込んで、腹筋に力を入れる。
    • かかとで床を軽く押しながら、上半身を床につけたまま骨盤を天井方向へ持ち上げる。
    • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締め、そのまま10秒間キープする。
    • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。 この動作を繰り返す。
  2. 2.ミニバンドグルートブリッジ

    グルートブリッジにミニバンド(小さい輪になったレジスタンスバンド)を組み合わせることで、膝を外側へ押し出す動作を促してくれる。 「スクワットやヒップスラストで膝が内側に入りがちな方におすすめのエクササイズです」とヴィント。

    さらに、お尻を伸ばす筋肉(ヒップエクステンサー)が活性化されるので、スクワット以外でも膝を正しい位置にセットできるようになる。 また、Journal of Athletic Trainingに掲載された2016年の研究結果でも、膝の使い過ぎによるランニングの怪我を防ぐ鍵となるのは、強いヒップエクステンサーであるとされている。

    • 膝上の位置に、ミニバンドを装着する。
    • 仰向けになって膝を曲げ、足を腰幅に開いて床につける。
    • 骨盤を少し下に押し込んで、腹筋に力を入れる。
    • かかとで床を軽く押しながら、上半身を床につけたまま骨盤を天井方向へ持ち上げる。
    • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締める。
    • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。 この動作を繰り返す。

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  3. 3.シングルレッググルートブリッジ

    この上級者向けのグルートブリッジでは、大臀筋とハムストリングスの両方により高い負荷が加わる。 また、片足でバランスを取ることで大臀筋と体幹の安定性を鍛えることができる。 さらに、片足ずつトレーニングすることで筋力のバランスを整えることができ、ケガのリスクを減らすことができるとヴィントは語る。

    • 仰向けになって膝を曲げ、足を腰幅に開いて床につける。
    • 骨盤を少し押し込んで腹筋に力を入れる。
    • 片足を床から離す。
    • 片足を床から離した状態で反対の足のかかとで床を軽く押し、上半身は床につけたまま腰を水平に保ち、骨盤を天井に向けて持ち上げる。
    • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締める。
    • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。 この動作を繰り返すが、必ず片方の足ですべてのレップ数を終えてから、もう片方の足に切り替えること。
  4. 4.自重フロッグパンプフロアブリッジ

    可動域が小さいからと侮ってはいけない、とシャピロ。 これは、臀部と大臀筋を強化する素晴らしい自重グルートブリッジのバリエーションになる。 このエクササイズでは腰を外転(体から離す)、外旋させ、大臀筋を強力に活性化させる。

    • 仰向けになって足の裏を合わせると、膝が自然に広がる。
    • かかとをできるだけお尻に近づけるように引き寄せる。
    • 骨盤を少し押し込んで腹筋に力を入れる。
    • 両足のかかととかかとで押し合いながら、上半身は床につけたまま骨盤を天井方向へ持ち上げる。
    • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締める。
    • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。 この動作を繰り返す。
  5. 5.バーベルグルートブリッジ

    大臀筋の筋力とパワーをさらに向上させたい人は、バーベルを使用してみよう。 バーベルを使用すると、自重グルートブリッジのバリエーションよりもさらに高いレベルの負荷を加えることができる。

    • 床に座り、腰の上にバーベルを転がす、または置く。 バーベルの下にバーベルパッドや折りたたんだエクササイズマットを敷くことで、動作時にバーベルが腰に食い込むのを防いでくれる。
    • 仰向けになって膝を曲げる。足は腰幅に開いて床につけること。
    • 骨盤を少し押し込んで腹筋に力を入れる。
    • バーベルを持ったまま、かかとで床を軽く押しながら、上半身を床につけたまま骨盤を天井方向へ持ち上げる。
    • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締める。
    • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。 この動作を繰り返す。
  6. 6.自重ヒップスラスト

    The Journal of Strength and Conditioning Researchの2018年の研究によると、ヒップスラストはトラップバーや従来型のバーベルデッドリフトよりも大臀筋を活性化させるとされている。 大臀筋を鍛え上げ、スクワットやデッドリフトなどの下半身で持ち上げるタイプの種目のパフォーマンスを向上させたいなら、ヒップスラストは必須だとシャピロは話した。

    • 背中の上部をベンチにつけて座り、膝を曲げて足は腰幅に開いて床につける。
    • 骨盤を少し押し込んで腹筋に力を入れる。
    • かかとで床を軽く押しながら、背中の上部をベンチにつけたまま骨盤を天井方向へ持ち上げる。
    • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締める。
    • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。 この動作を繰り返す。
  7. 7.バーベルヒップスラスト

    ヒップスラストにバーベルを加えることで、より多くの重量を腰で持ち上げることになるので負荷が高くなる。 これにより、大臀筋とハムストリングの筋力とパワーをさらに強化できる。

    • 背中の上部をベンチにつけて座る。
    • バーベルを腰の上に転がすか、置いて、膝を曲げる。足は腰幅に開いて床につけること。 バーベルの下にバーベルパッドや折りたたんだエクササイズマットを敷くことで、動作時にバーベルが腰に食い込むという不快な状態を防いでくれる。
    • 骨盤を少し押し込んで腹筋に力を入れる。
    • かかとで床を軽く押しながら、背中の上部をベンチにつけたまま骨盤を天井方向へ持ち上げる。
    • 一番上まで持ち上げたら大臀筋を引き締める。
    • ゆっくりと骨盤を床に下ろす。 この動作を繰り返す。


    文:ローレン・ベドスキー

次のワークアウトを劇的に変える、グルート ブリッジの7つのバリエーション

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公開日:2022年7月22日