フリーウェイトはウェイトマシンより効果的か?

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フリーウェイトとウェイトマシンでは、どちらがワークアウトの質を向上できるだろうか。 両方の長所と短所について説明しよう。

最終更新日:2022年9月2日
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フリーウェイトとマシントレーニング、どちらがおすすめ?

これから筋力トレーニングを始めようとする人なら、フリーウェイトとウェイトマシンのどちらが効果的なのか気になっているかもしれない。 実際のところ、どちらにも長所と短所があるため、 状況とフィットネスの目標によって効果的なトレーニングも異なってくるだろう。

いずれの方法を選んでも、ウェイトトレーニングに取り組めば筋力を強化できる。 レジスタンストレーニングで筋肉をつけると、筋肉量、体力、持久力、心肺系を強化でき、 アスリートとしてのパフォーマンスの向上や、日常生活での動作の改善につながる。

ウェイトマシンとフリーウェイトの違いとは?

ウェイトマシン

ジムに設置されているウェイトマシンは、安定した姿勢で行うレジスタンストレーニングに使われる。 座った姿勢で、単一の筋肉群をターゲットにし、決まった軌道でウェイトを動かす。

ウェイトマシンの例:

  • スミスマシン
  • ラットプルダウンマシン
  • レッグエクステンションマシン
  • ケーブルマシン(ケーブルバイセップス、トライセップスプッシュダウンなど)
  • ローイングマシン
  • チェストプレスマシン

フリーウェイト

フリーウェイトは器具が固定されていないので、 持ち上げて使える。 重力に逆らってウェイトを持ち上げるため、姿勢を保つのに筋力が必要だ。 水平方向、垂直方向、斜めの方向と、あらゆる方向にウェイトを動かすことができ、動きの軌道も曲げたり回転させたり自由に変えられる。

フリーウェイトの例:

  • ダンベル
  • ケトルベル
  • バーベル
  • サンドバッグ
  • メディシンボール

ウェイトマシンの4つのメリット

  1. 1.安定した姿勢が身につく

    筋力トレーニングやエクササイズの初心者ならば、まずウェイトマシンを使うことをおすすめする。 その理由は? 姿勢が定まり、動きの軌道が一定なので、安定した姿勢で運動を続けやすく、他のエクササイズで動きのパターンを繰り返す際に自然な動きができるようになる。

  2. 2.時間を効率的に使える

    スミスマシンを使うスクワットとスクワットラックを使うバーベルスクワットで、ワークアウトにかかる時間の差を比べてみてほしい。 スミスマシンを使用する場合と比べて、バーベルはラックへのセット、入れ替え、片付けなどに多くの時間がかかる。

    スミスマシンを使う時間もない場合は、レッグプレスマシンを使ってみよう。 動きのパターンがスクワットに似ていて、ターゲットになる筋肉も同じ。レバーを調節するだけで負荷を高めることもできる。

  3. 3.けがのリスクを低減できる

    マシンでは動きの軌道が決まっているため、良いフォームが身につきやすい。その結果、けがのリスクを低減できるのだ。 ラットレイズに挑戦する際に使用するダンベルが重すぎると、動きの軌道を保つためにターゲット以外の筋肉でカバーしようとして、けがを引き起こす可能性がある。 マシンを使用すれば姿勢が定まり、他の筋肉を動員する必要はない。

  4. 4.初心者向きである

    姿勢や動きの軌道が定まるため、マシンを使用するエクササイズは習得しやすい。 やり方を間違える可能性が低く、レジスタンストレーニング初心者でも自信を持って取り組める。

フリーウェイトの4つのメリット

  1. 1.用途が広い

    ダンベルが一組あれば、デッドリフト、ベンチプレス、スクワット、オーバーヘッドプレス、ダンベルクランチなど、さまざまなフリーウェイトエクササイズが可能。1種類のフリーウェイトで、これらすべてのエクササイズに取り組めるのだ。

  2. 2.気楽に使える

    ジムの環境に怖じ気づいてしまう人もいる。複雑な構造のマシンを目の前にしたときや、混雑しているときは特に躊躇するのではないだろうか。 フリーウェイトなら、ダンベル一組で全身のレジスタンストレーニングを行える。ジムの中で移動したり、ウェイトを入れ替えたり、マシンが空くのを待ったりする必要はない。

  3. 3.筋肉を最大限に使う

    マシンを使用するトレーニングでは、単一の筋肉をターゲットにする。 たとえばマシンを使ってオーバーヘッドプレスを行う場合、動きの向きをコントロールでき、姿勢が安定するため、動かす筋肉は肩だけになる。

    しかし、バーベルを使い、立った姿勢でオーバーヘッドプレスをするとなると、バランスに注意しなければならない。 体幹を使って体を安定させるために、さまざまな筋肉を動員する必要がある。 単一の筋肉をターゲットにするメリットはある。しかし通常は、動きを安定させるために多くの筋肉を動員することで、全身の筋力強化に大きな効果が期待できる。

  4. 4.動きのパターンが自然

    マシンは決まった方向の動きをするため、単一の筋肉をターゲットにして安全にトレーニングできるという点では優れている。 とはいえ、場合によっては、単一の筋肉に働きかけるアイソレーションエクササイズの不自然な動きが、けがを引き起こす可能性もある。たとえば、横になった姿勢で行うハムストリングカールのような動きを、日常生活で行う機会はどれだけあるだろうか。

    フリーウェイトのほうが運きのパターンが自然で、実際の可動域で行う運動を取り入れやすく、日常生活の動作に近い運動に取り組める。

ウェイトマシンかフリーウェイトのどちらのワークアウトが最適か?

まだ判断に迷うのではないだろうか。 ウェイトマシンとフリーウェイトの長所と短所を比べてみよう。

ウェイトマシン

メリット

  • 姿勢が安定する
  • けがのリスクを低減できる
  • 単一の筋肉をターゲットにできる
  • 動きの軌道が決まっているためフォームが崩れにくい
  • 時間を効率的に使え、負荷を調整しやすい
  • 使いやすい

短所

  • 取り組むアイソレーションエクササイズによっては、不自然な動きが求められる
  • 体格によっては取り組みにくいものもある
  • 用途が狭い
  • 筋力のアンバランスが生じる可能性がある
  • フリーウェイトと比べて、心拍数が上がらない
  • 熟練者になると負荷が物足りなくなる可能性がある

フリーウェイト

メリット

  • 姿勢が定まらないため、安定性が鍛えられる
  • 1つのエクササイズで、さまざまな筋群を動員する
  • 動きのパターンが自然(スクワット、オーバーヘッドプレスなど)
  • 用途が広い
  • 多くの筋肉に働きかけるため、一般的に心拍数が上がる
  • 自宅でトレーニングできる

短所

  • けがのリスクが高い
  • 重力に逆らって何度かウェイトを持ち上げる運動で、筋肉に負荷がかかる時間が短い
  • フォームが崩れやすい
  • 手助けが必要な場合がある
  • ウェイトの入れ替えに時間がかかる
  • 初心者には習得しにくい

結論:フリーウェイトとウェイトマシンのどちらにも、長所と短所がある。 フィットネスの目標を達成するには、フリーウェイトとウェイトマシンのワークアウトを組み合わせて、習慣的に取り組むのが望ましい。 いずれにしても、利用できる環境がとても重要。どちらの筋力トレーニングを選んでも、健康全般の向上に役立つはずだ。

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フリーウェイトとマシントレーニング、どちらがおすすめ?

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公開日:2022年1月26日