フリーウェイトはウェイトマシンより効果的か?
スポーツ&アクティビティ
フリーウェイトとウェイトマシンでは、どちらがワークアウトの質を向上できるだろうか。 両方の長所と短所について説明しよう。
ウェイトマシンとフリーウェイトの違いとは?
ウェイトマシン
ジムに設置されているウェイトマシンは、安定した姿勢で行うレジスタンストレーニングに使われる。 座った姿勢で、単一の筋肉群をターゲットにし、決まった軌道でウェイトを動かす。
ウェイトマシンの例:
- スミスマシン
- ラットプルダウンマシン
- レッグエクステンションマシン
- ケーブルマシン(ケーブルバイセップス、トライセップスプッシュダウンなど)
- ローイングマシン
- チェストプレスマシン
フリーウェイト
フリーウェイトは器具が固定されていないので、 持ち上げて使える。 重力に逆らってウェイトを持ち上げるため、姿勢を保つのに筋力が必要だ。 水平方向、垂直方向、斜めの方向と、あらゆる方向にウェイトを動かすことができ、動きの軌道も曲げたり回転させたり自由に変えられる。
フリーウェイトの例:
- ダンベル
- ケトルベル
- バーベル
- サンドバッグ
- メディシンボール
ウェイトマシンの4つのメリット
1.安定した姿勢が身につく
筋力トレーニングやエクササイズの初心者ならば、まずウェイトマシンを使うことをおすすめする。 その理由は? 姿勢が定まり、動きの軌道が一定なので、安定した姿勢で運動を続けやすく、他のエクササイズで動きのパターンを繰り返す際に自然な動きができるようになる。
2.時間を効率的に使える
スミスマシンを使うスクワットとスクワットラックを使うバーベルスクワットで、ワークアウトにかかる時間の差を比べてみてほしい。 スミスマシンを使用する場合と比べて、バーベルはラックへのセット、入れ替え、片付けなどに多くの時間がかかる。
スミスマシンを使う時間もない場合は、レッグプレスマシンを使ってみよう。 動きのパターンがスクワットに似ていて、ターゲットになる筋肉も同じ。レバーを調節するだけで負荷を高めることもできる。3.けがのリスクを低減できる
マシンでは動きの軌道が決まっているため、良いフォームが身につきやすい。その結果、けがのリスクを低減できるのだ。 ラットレイズに挑戦する際に使用するダンベルが重すぎると、動きの軌道を保つためにターゲット以外の筋肉でカバーしようとして、けがを引き起こす可能性がある。 マシンを使用すれば姿勢が定まり、他の筋肉を動員する必要はない。
4.初心者向きである
姿勢や動きの軌道が定まるため、マシンを使用するエクササイズは習得しやすい。 やり方を間違える可能性が低く、レジスタンストレーニング初心者でも自信を持って取り組める。
フリーウェイトの4つのメリット
1.用途が広い
ダンベルが一組あれば、デッドリフト、ベンチプレス、スクワット、オーバーヘッドプレス、ダンベルクランチなど、さまざまなフリーウェイトエクササイズが可能。1種類のフリーウェイトで、これらすべてのエクササイズに取り組めるのだ。
2.気楽に使える
ジムの環境に怖じ気づいてしまう人もいる。複雑な構造のマシンを目の前にしたときや、混雑しているときは特に躊躇するのではないだろうか。 フリーウェイトなら、ダンベル一組で全身のレジスタンストレーニングを行える。ジムの中で移動したり、ウェイトを入れ替えたり、マシンが空くのを待ったりする必要はない。
3.筋肉を最大限に使う
マシンを使用するトレーニングでは、単一の筋肉をターゲットにする。 たとえばマシンを使ってオーバーヘッドプレスを行う場合、動きの向きをコントロールでき、姿勢が安定するため、動かす筋肉は肩だけになる。
しかし、バーベルを使い、立った姿勢でオーバーヘッドプレスをするとなると、バランスに注意しなければならない。 体幹を使って体を安定させるために、さまざまな筋肉を動員する必要がある。 単一の筋肉をターゲットにするメリットはある。しかし通常は、動きを安定させるために多くの筋肉を動員することで、全身の筋力強化に大きな効果が期待できる。4.動きのパターンが自然
マシンは決まった方向の動きをするため、単一の筋肉をターゲットにして安全にトレーニングできるという点では優れている。 とはいえ、場合によっては、単一の筋肉に働きかけるアイソレーションエクササイズの不自然な動きが、けがを引き起こす可能性もある。たとえば、横になった姿勢で行うハムストリングカールのような動きを、日常生活で行う機会はどれだけあるだろうか。
フリーウェイトのほうが運きのパターンが自然で、実際の可動域で行う運動を取り入れやすく、日常生活の動作に近い運動に取り組める。
ウェイトマシンかフリーウェイトのどちらのワークアウトが最適か?
まだ判断に迷うのではないだろうか。 ウェイトマシンとフリーウェイトの長所と短所を比べてみよう。
ウェイトマシン
メリット
- 姿勢が安定する
- けがのリスクを低減できる
- 単一の筋肉をターゲットにできる
- 動きの軌道が決まっているためフォームが崩れにくい
- 時間を効率的に使え、負荷を調整しやすい
- 使いやすい
短所
- 取り組むアイソレーションエクササイズによっては、不自然な動きが求められる
- 体格によっては取り組みにくいものもある
- 用途が狭い
- 筋力のアンバランスが生じる可能性がある
- フリーウェイトと比べて、心拍数が上がらない
- 熟練者になると負荷が物足りなくなる可能性がある
フリーウェイト
メリット
- 姿勢が定まらないため、安定性が鍛えられる
- 1つのエクササイズで、さまざまな筋群を動員する
- 動きのパターンが自然(スクワット、オーバーヘッドプレスなど)
- 用途が広い
- 多くの筋肉に働きかけるため、一般的に心拍数が上がる
- 自宅でトレーニングできる
短所
- けがのリスクが高い
- 重力に逆らって何度かウェイトを持ち上げる運動で、筋肉に負荷がかかる時間が短い
- フォームが崩れやすい
- 手助けが必要な場合がある
- ウェイトの入れ替えに時間がかかる
- 初心者には習得しにくい
結論:フリーウェイトとウェイトマシンのどちらにも、長所と短所がある。 フィットネスの目標を達成するには、フリーウェイトとウェイトマシンのワークアウトを組み合わせて、習慣的に取り組むのが望ましい。 いずれにしても、利用できる環境がとても重要。どちらの筋力トレーニングを選んでも、健康全般の向上に役立つはずだ。
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