すべての子どもたちの帰属意識を育む

帰属意識を育むためのコーチング

どの子どもも、家庭、学校、友人たちの中に居場所を与えられるべき。これは、遊び、運動、スポーツの場でも同じだ。

最終更新日:2024年6月3日
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すべての子どもたちの帰属意識を育む

感情面での安全(または精神面での安全)は、帰属意識を育む上で欠かせない要素だ。チームにおける感情面での安全とは、すべての子どもたちが堂々とありのままの自分でいられ、反応を気にせずに意見や気持ちを周囲に伝えられる状況。子どもたちは、自分自身のすべての面が受け入れられ、尊重されていると感じる。コーチが構築してきたのは、何が起こるかを子どもたちが予測できる環境だ。子どもたち一人ひとりと築いていく関係が、感情面での安全を構築する最高のツールになる。

次の4つの特徴を意識した関係性を築くと、子どもたちは安心でき、支えてもらっていると感じるはずだ。

  1. 信頼
    支えとなるチーム文化を構築し、すべての子どもたちとのつながりを育む
  2. 安定
    時間がたっても変わらない一貫性と明確さ
  3. 作用
    子どもたち一人ひとりにコントロール感と自信を与える
  4. 肯定
    子どもたち一人ひとりに貢献することを呼びかけ、その参加を称える
すべての子どもたちの帰属意識を育む

大切なのは人間関係

コーチとの素晴らしい関係性が、子どもたちのあらゆる可能性を解放する。遊び、運動、自己表現、成功を収める自由があれば、時間の経過と共に子どもたちの生活のあらゆる場面で連鎖反応が起こり、確かなフィードバックのループが生み出される。強力な関係性を構築するには、試合に勝つことやスポーツを熟知していることは関係ない。子どもたちの人生の中では、大きなことでも小さなことでも、嬉しいときにも悲しいときにも関係性は育まれる。コーチは興味、つながり、大切に思う気持ちを示すだけでいいのだ。

「素晴らしい関係性とは、経験、背景、成長を含んだ子どもたち自身を中心に据えた関係性のことです」

ダイアナ・クタイア
Coaching Peace、創設者

すべての子どもたちの帰属意識を育む

「(トランスジェンダーのアスリートにとって)最高なのは、仲良くなれて、話ができて、トランスジェンダーであることにばかり目を向けないコーチがいることです。トランスジェンダーの子どもたちはみんな、さまざまなことに興味を持っているし、恐竜にとても詳しい子だっているんです!いろいろなことに興味を持ち、将来や夢のために計画を立てている完全な人間であると知ることで、共感が生まれます。すると、『トランスジェンダーの人はスポーツをしないのが普通という先入観』から抜け出すことができます。こうした対話を重ねることができれば、トランスジェンダーのアスリートもチームのために力を発揮してくれる一人の人間だと気が付きます」

ルイス・ティラード・モラレス
Asociación por las Infancias Transgénero、共同創設者

子どもは一人ひとり違うもの

すべての子どもたちを受け入れ、支える方法を学ぶことは、生涯をかけて行うべきやりがいのある作業だ。良いコーチは、どの子にもそれぞれの境遇や人生経験があり、遊びや運動、スポーツを楽しむことをすべての子どもたちが求めていて、またそれを叶える資格があることを認識している。コーチングではこうした考えを持って計画を進めることが不可欠。この姿勢によって、大切な関係性を育む機会が得られ、あなたが出会うすべての子どもたちに帰属意識を育むことができる。結果として真の一体感を生む文化が築かれ、目標に向かって前進できる居場所をすべての子どもたちが見つけられるようになるはずだ。


女の子をコミュニティでサポートする方法について学ぶ。

公開日:2024年5月21日

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