ヒジャブを着用するアスリートを指導する
帰属意識を育むためのコーチング
世界を動かすスポーツの力は子どもたちからはじまると、Nikeは信じている。活動的な子どもたちは健康的なだけでなく、学校でもコミュニティでも将来のキャリアにおいても、優秀であることがわかっている。これは特に、男の子ほど活発ではなく、スポーツをする機会が少ない女の子に当てはまる事実だ。
適切なギアを選べば、スポーツ体験は大きく向上する。なかにはヒジャブを身に着けることで、レベルアップできる女の子たちもいる。フィールドの上でも、日常生活でも、ヒジャブがパワーとエネルギーの源になるからだ。
このガイドでは、ヒジャブを着用するアスリートとそのチームメイトに、彼女たちがプレーを続けるために必要な情報とサポートを提供する。
女の子にとって、プレーと信仰は二者択一であってはならない。
より多くの女の子たちがアクティブに活躍できるよう、さまざまな取り組みを通してサポートしていこう。
「私の使命は、自分のストーリーを伝えること。それによって、フェンシング、水泳、体操など、私たちがこれまで参加する機会や場所を与えてもらえなかったスポーツに、次の世代が積極的に参加できるようになることを願っています」
イブティハージ・ムハンマド
フェンシング選手、イスラム教徒のアメリカ人女性として初めてオリンピックでメダルを獲得
ヒジャブの基本
ヒジャブは、一部のイスラム教徒の女性が頭部を覆うために使用するもの。昔から、慎み深さとプライバシーの象徴であり、宗教的や文化的、また家族等の理由により重要とされてきた。
女の子がヒジャブを着用する年齢はさまざまだ。思春期が始まる頃やそれ以前から着用する場合もあれば、婚姻時や特定の年齢に達した時、または自分自身で年齢を決める場合もある。シーンに応じて着用する人もいれば、宗教的な行事に参加する時だけ着用する人もいる。また、親族以外の男性の前では必ず着用するという人もいる。
スポーツの最中にゆったりとしたヒジャブを着用するのは困難かつ危険だ。他のギアにも言えることだが、体にフィットせず通気性もない素材は、ずれ落ちて目を覆ったり汗を閉じ込めたりすることがあるため、バスケットボールやサッカーのようなスポーツには不向きとなる。スポーツ用ヒジャブ(または、緩めるためのピンやファスナーが付いていないぴったりとしたヒジャブ)があれば、女の子たちが活動的に動けるようになる。世界を動かすのは、アクティブに動く女の子たちなのだ。
さらに、長袖やロングパンツ、レギンスを選ぶこともできる。これは個人的な選択だが、参加にあたって義務付けられている場合もある。
「ヒジャブを着用する若いバスケットボール選手に伝えたいのは、決してあきらめないこと。イスラム教徒のアイデンティティに誇りを持ち、ヒジャブに誇りを持ち、障壁を乗り越え、決して自分を疑わないこと。そして、他人があなたを過小評価するときは、常に最大限の力を発揮して相手を驚かせること」
ヤスミン・サイード
イスラム教徒の女性としてバスケットのサマーリーグに参加
ヒジャブのフィット感を追求
ヒジャブには快適さとカバー性能が必要。ナイキ プロ ヒジャブは、プレーと動きのためにデザインされた一枚だ。最適なフィット感を得るためのヒントをいくつか紹介しよう。
- 頭頂でフィットするゴムの部分が、額の位置まで下がらないことを確認する。下がってくるということはヒジャブが大きすぎることを意味し、プレー中に動いてずれてしまう場合がある。内側のストラップは、頭部をしっかりカバーし、ヒジャブのずれを防ぐ。ぴったりと快適にフィットすることを確認しよう。
- ユニフォームを着用している場合は、プレーをしている最中にあちこちずれてしまわないように、ヒジャブをネックラインや襟元にたくし込むこと。
- ヒジャブを着用しているアスリートの中には、フィット感と快適性を高めるため、髪を低い位置でお団子にすることを勧める人もいる。
- ナイキ プロ ヒジャブは他のヒジャブとはフィット感が少し異なるため、何度か試して最適なフィット感を確認してみよう。
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