ランニング不要の7つのカーディオエクササイズ
スポーツ&アクティビティ
ジョギング不要のカーディオエクササイズについて、いくつかの例を紹介しよう。
心血管系の健康を向上させる運動、いわゆるカーディオとは、心拍数を上げるエクササイズを指す。 カーディオエクササイズの範囲は広く、たとえば犬の散歩からトライアスロン参加まで、さまざまな活動が含まれる。 なかでも特に人気があるのがランニングだが、万人向きというわけではない。
ランニングは、負荷の高いエクササイズだ。 両足がともに地面を離れる時間があるため、着地時に足が受ける衝撃はウォーキングなどよりも大きくなる。 もちろん、負荷の高い身体活動が悪いというわけではない。 しかし関節に問題を抱えている人など一部の人には、負荷の低いカーディオエクササイズを選ぶことをおすすめする。
ランニング不要のカーディオエクササイズについて、7つの例を紹介しよう。
どのようなカーディオがランニングの代わりになるか?
最初に伝えたい重要なポイントは、カーディオとはさまざまなエクササイズの総称だということ。 走らないエクササイズも多数あり、どれもが健康レベルの向上に役立つ。
これから紹介する効果抜群のカーディオなら、ランニングシューズなしでもすぐに始められる。
マウンテンクライマー
自分の体重を使ったカーディオエクササイズで、体全体を鍛えられる。 ランニングとそっくりの動きを床の上で行うので、「水平なランニング」とも呼ばれている。 以下の手順に従って、自宅やジムでやってみよう。
- ハイプランクの姿勢になって、手を肩の下につき、頭からかかとまで体をまっすぐ伸ばす。
- 腹筋を鍛えるクランチの要領で、右膝を腹部に引き寄せる。
- 元の姿勢に戻り、反対側の足に切り替え、同じ動きを行う。
- 正しい姿勢をキープしながら、できるだけ速く、膝を交互に胸の近くまで引き寄せる。
アドバイス:速度を上げるほど心拍数が速くなり、カロリーの燃焼量も増える。 ゆっくり、確実に動きをコントロールすると、腹部の活性化が促進される。
インクラインウォーキング
インクラインウォーキングは、ランニングに代わる優れたエクササイズであり、負荷も低い。 ジョギング同様、トレッドミルを使ってもいいし、屋外に出てもいい。 やり方は簡単、斜めにしたトレッドミルや近所の坂道で前に進むだけだ。
平面でのウォーキングよりカロリーの燃焼量は増え、体の背面に沿った大臀筋やハムストリングなどポステリアチェーンの筋肉が鍛えられる。
シャドーボクシング
ボクシングは特に優れたカーディオワークアウトで、全身を鍛えられる。 しかも、高負荷トレーニング特有の高揚感があり、エンドルフィンによる快感も味わえる。 ボクシング教室に通ってもいいし、友人とスパーリングを試すのもいい。 しかし、こうした手段がない人にはシャドーボクシングがおすすめだ。
- 構え方:背筋を伸ばして立ち、利き足と反対側の足を一歩前に出す。 膝を少し曲げる。 利き手をあごの前に引き寄せて、反対側の手は前に出し、頬の高さでキープ。
- 軽い足さばきで、左右、または上下に弾むように動く。
- 利き手で、反対側の方向に向けて腕を伸ばしながらパンチを打つ。
- 反対側で同じ動きを繰り返す。
- ジャブ、アッパーカット、キックなど、他の動きを交互に取り入れてもいい。
ジャンピングジャック
率直に言ってジャンプは負荷の高い運動のため、負荷の低いエクササイズを探している場合、この運動はスキップしてもOK。 負荷に耐えられるならジャンピングジャックを試してみよう。大量のカロリーを消費できるうえ、抜群に簡単だ(子どもにもできる)。
- 10cmほど足を広げてまっすぐ立つ。
- ジャンプして足を広げ、同時に腕を広げて頭上に伸ばす。
- ジャンプして足を閉じ、同時に腕を下げて両脇に戻す。
- この動きを繰り返す。
スクワットジャンプ
スクワットジャンプでは、下半身の筋肉を鍛えながら、心臓血管系も強化できる。 何回か繰り返すうちに四頭筋への効果を実感するはずだ。
- 腰幅くらいに足を広げてまっすぐ立つ。
- 膝を曲げ、腰を後ろに下げてしゃがみ、スクワットの姿勢になる。
- 立ち上がる代わりに、思いきりジャンプして、空中で脚をまっすぐ伸ばす。
- 膝を曲げた状態で着地し、最初から繰り返す。
バーピー
このカーディオエクササイズは、自宅やジムで行うワークアウトルーティンの定番メニューだ。 バーピーでは、心拍数を上げ、全身を鍛えることができる。 難易度を上げたい場合は、毎回腕立て伏せを追加したり、5分間で最大何回できるか挑戦したりしてみよう。
- 足を肩幅に開いて立つ。
- しゃがんでスクワットの姿勢になり、足の間に手をつく。
- ジャンプで、または両足を一歩ずつ後ろへ下げ、ハイプランクの姿勢になる。手を肩の下につき、頭からかかとまで体をまっすぐ伸ばす。
- 足が胸の下にくるように、前にジャンプする。
- 立ち上がりながら思いきりジャンプして、空中で脚をまっすぐ伸ばす。
- 膝を曲げた状態で着地し、最初から繰り返す。
縄跳び
ロープを手に取って、いろいろなスピードで跳べるように練習しよう。 跳ぶときに両膝を胸に近づけるタックジャンプや片足跳びに挑戦してもいいし、お腹をひねりながら跳ぶのもおすすめだ。 いったんコツをつかめば、縄跳びは単なる楽しさ以上の効果をもたらす。有酸素運動能力が全体的に強化されていることに気づくかもしれない。
それから、「縄跳びに適したシューズの選び方」も忘れずにチェックしよう。
すべてのエクササイズを組み合わせたHIITワークアウト
以上のカーディオエクササイズは、別々に行ってもいいし、高負荷インターバルトレーニング(HIIT)のルーティンに組み込むこともできる。
手順は次のとおり。まずタイマーを30秒にセットする。 各エクササイズを30秒間行い、ラウンドの間には15〜20秒の休憩を挟む。 一周すべてを3回から5回繰り返す。
このHIITワークアウトを、初心者であれば週に1〜2回、慣れてきたら2〜3回やってみよう。
なぜカーディオを増やした方がよいのか?
有酸素運動は、心臓、血管、肺など、心臓血管系全体の健康を保つうえで非常に効果的だ。
そして、学術誌『Annals of Epidemiology』に発表された画期的な研究によれば、心臓の健康は、慢性的な健康障害のリスク低減および生活の質の向上、寿命伸長との関連が指摘されている。
他には、どのような理由があるだろうか? 有酸素運動は、認知能力を保ち、幸福感をもたらす効果もあるといわれる。 メンタルヘルス、仕事のパフォーマンス、認知機能、および睡眠の質の向上と有酸素運動との関連性については、他の複数の研究でも明らかにされている。
「エクササイズがメンタルヘルスにもたらすメリットとは?」も読んでみよう。 それから、Nike Training Clubアプリをダウンロードして、エキスパートが考案したワークアウトを試してほしい。