ダメージを与えずにシューズを乾かす2つの最適な方法

製品のお手入れ

シューズを乾燥機に放り込むと、破損したり縮んだりするおそれがある。スニーカーを短時間で安全に乾かせる、2つの簡単な方法を紹介しよう。

最終更新日:2021年11月18日
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ダメージを与えることなくシューズを上手く乾かす2つの方法

雨の中を走ってシューズが濡れた時、いつものお手入れで靴を洗う日。いずれの場合も、次に室内または屋外で走るときまでにしっかり乾かしておきたい。

濡れたシューズ(とソックス)は、不快だし、形が崩れてまうだけではない。靴擦れしやすくなるし、カビの繁殖にとって最高の環境だ。しかし、熱心なアスリートはスニーカーが乾くのをのんびり待つほど暇ではない。

トレーニングを再開するなら、この記事を参考にして素早く乾かそう。シューズへのダメージやフィット感の変化も避けられる。

乾燥機を使用してはいけない理由

乾燥させるためにタンブル乾燥機を使用すると、シューズが大打撃を受ける。さらに、熱によって縮むおそれもある。痛みのないサポート感のある走りを楽しめるのも最適なフィット感があってこそ。だから、シューズの形状やフィット感が少しでも変化するような事態は避けたいはずだ。

また、スニーカーの構造の要である接着剤が高熱によって劣化すれば、シューズが変形したりばらばらになったりする場合もある。優れたスニーカーは決して安くはないので、別の方法で乾かしてメンテナンスする必要がある。

急いでいて、どうしても乾燥機を使うしかないときは、必ず低温で乾かすこと。また、シューズは乾燥機の扉から吊り下げるか、左右のシューレースを1つに結んで洗濯ネットに入れてから乾かした方がよい。

方法1:新聞紙を使って乾かす

濡れたランニングシューズを乾かすことが多い人は、新聞紙を忘れずに保管しておこう。リサイクル素材と木材パルプでできているので、水分を吸収するし、シューズの隅々まで詰められる。

新聞紙を使ってシューズを乾かす方法は次のとおり。

  1. シューズをきれいな状態にする。土や泥に覆われている場合は、 それを取り除いてから乾かそう。ぬるま湯に溶かした中性洗剤で洗い、砂などは乾いたブラシで優しくこすり落とす。
  2. インソールを取り外す:本体とは分けて干しても良いし、扇風機の近くに置けば短時間で乾かせる。
  3. シューレースを取り外す、または緩める:シューズの履き口を広げて通気性を高めよう。
  4. シューズに詰める:新聞紙をくしゃくしゃにする。シューズが汚れないように、インクが色移りしそうな部分は隠す。新聞紙をつま先までしっかり詰める。
  5. タオルやシートで包む:柔らかく吸水性の高いものでシューズをくるみ、外側を乾かす。
  6. 湿気の少ない場所に置く:直射日光を避け、室内で陰干しする。湿気が少なく、換気のよい場所が望ましい。扇風機の近くに置いたり、暖房の通気口から排出される温かい空気に当てたりしても早く乾く。
  7. 必要に応じて新聞紙を交換する:シューズがかなり濡れている場合は、新聞紙を何度か交換したほうがよい。乾き具合を時々チェックして、吸水が足りないようなら新聞紙を追加する。
  8. およそ12時間待つ:湿度の高さによって、シューズが乾くまでの時間は長くなったり短くなったりする。
ダメージを与えることなくシューズを上手く乾かす2つの方法

方法2:扇風機で乾かす

ダメージを与えずにシューズを乾かす方法はもう1つある。暖房の通気口の近くやシューズより大きい卓上扇風機の近くに吊り下げるやり方だ。

使い古しのワイヤーハンガーとワイヤーカッターがあればフックを作れる。作り方は次のとおり。

  1. シューズをきれいにして汚れを落とす
  2. インソールを取り外し、シューレースを緩めて履き口を広げる
  3. 扇風機の下にタオルを敷く
  4. 2本のワイヤーをハンガーから切り取ってS字型に曲げる
  5. ワイヤーの端を扇風機に引っ掛けて、反対側の端にシューズを掛け、間をあけてシューズを配置する
  6. 2時間またはシューズが乾くまで、扇風機をつけておく
その他にも、冷蔵庫の換気口や通気口(出てくる空気がそれほど熱くないこと)の近くに置けば短時間で乾かせる。空気がシューズの内側に流れ込むように履き口を十分に広げておこう。

シューズの乾燥に関するよくある質問

オーブンで乾かしてもよいか?
スニーカーをオーブンや電子レンジで乾かすのはやめた方がよい。熱によって、シューズのパーツを固定している接着剤がダメージを受けるおそれがある。新聞紙を詰めて干すか、扇風機の近くで乾かすようにしよう。
ヘアドライヤーで乾かしてもよいか?
絶対に、ドライヤーの熱風を数分以上シューズに当ててはいけない。ラバーや接着剤などシューズを構成する素材が劣化してしまう。そのうえ、生地の近くでヘアドライヤーを使い続けると火事になる危険がある。
ラック付きの乾燥機で乾かしてもよいか?
シューズ用の乾燥ラックが付いている乾燥機もあるが、コットンやキャンバス製のスニーカーなど、対象となるシューズは限られている。使用する場合は、ダメージを防ぐために必ず低温に設定すること。乾燥機にラックが付いていない場合、シューレースでシューズを乾燥機の扉から吊り下げてもよい。とはいえ、こうした点に注意したとしても、衣類乾燥機で乾かすと、シューズの寿命が短くなる。新聞紙や扇風機を使って乾かすのがおすすめだ。
ドライクリーニング店に持ち込んでもよいか?
ドライクリーニング店のすべてが、シューズのクリーニングに対応しているとは限らない。しかし、きめ細かいお手入れが必要なレザーやスエード製のスニーカーであれば、シューズをドライクリーニングしてくれる店に任せたくもなるだろう。こうした業者の手順は自宅でのクリーニングと似ているが、しみ抜き剤など専門的な製品がそろっているので、シューズは新品のようにきれいになるかもしれない。
どこで干せばよいか?
直射日光を当てると素材が傷んでしまうので、室内の、湿気が少なく換気のよい場所で陰干しするのが最適だ。乾燥時間を短くしたいなら、冷蔵庫の通気口や扇風機の近くに置いてみよう。

公開日:2021年9月13日