最適なハイキングソックスの選び方
購入ガイド
長い距離を快適に歩けるハイキングソックスを選ぶ際のポイントを紹介する。
頂上まで歩く距離が長いほど、そこからの眺めは素晴らしい。それについては多くの人が同意するだろう。 一方で、靴擦れによるマメの痛みや、雨や汗で濡れたソックスに耐えながら山登りしたい人はいない。 そこで、ハイキングを最大限に楽しむために必要になるのが高機能アパレルだ。 ハイキング用のシューズやブーツの下に適切なハイキングソックスを履いていれば、足元に気を取られず、ハイキングに集中できるはず。 この記事では、マメを予防し、快適さをキープできるハイキングソックスを見つけるポイントを解説する。
ハイキングソックスを選ぶポイント
1.素材
ほとんどのハイキングソックスは、機能を両立させるために混紡素材が使われている。 一般的に、次のような素材がある。
- コットン:コットンは柔らかく、肌触りが快適だが、水分を吸収する。 足に汗をかきやすい人は、コットンのソックスが湿ってすり傷やマメができることがある。
- ウール:ウールのソックスには、抗菌作用や体温調節機能がある。 つまり、臭いの発生が抑えられ、足を最適な温度に保てるということだ。 水分を吸って素早く乾燥させる吸湿速乾性も備えている。 Smartwoolやメリノウールのソックスを目にしたことはないだろうか。このような素材は柔らかく、一般的に肌を刺激しない。
- ポリエステル:この合成素材は、耐久性、通気性、断熱性、吸湿速乾性に優れている。 コットンまたはウールと、ナイロンまたはスパンデックスとの混紡素材として使用されることが多い。 Nike Dri-FIT素材はポリエステルの一種で、水分を発散させて素早く蒸発させる性能が特に優れている。
- ナイロン:ナイロンは、耐久性を強化するために他の素材と組み合わせて使われることが多い。
- スパンデックス:伸縮性を高め、たるみを防ぐために、少量加えられることが多い。
- ポリウレタン:軽量素材のポリウレタンは、ソックスの防水性を高めるために使用される。
ハイキングソックスは、その日の気候に応じて選ぶ必要がある。 厚手のウールのソックスは凍てつくような寒い日に効果を発揮し、合成素材を使用した抜群に軽いソックスを履けば暑い日でも涼しさをキープできる。 雨の日にハイキングするときは、防水性を備えたソックスを選び、シューズが濡れないようにゲートルを付けるといいだろう。 ウールと合成素材など、素材を組み合わせて作られたソックスもあることを覚えておこう。
2.クッション性
クッション性が高いハイキングソックスを履けば、長距離にわたって足にかかる圧力が和らぎ、寒い日も足を暖かく保てるが、厚手の登山用ソックスやフルクッションのソックスでは汗をかくことがある。 気温が高い日には、クッション性のないソックスが望ましい。 超軽量のクッショニングソックスなら、圧力がかかる部分にクッション性を備えつつ、保温性より通気性が強化されている。 ミディアムクッショニングのソックスは、穏やかな天候の日の長距離ハイキングにぴったりだ。 ハイキングをするなら、通気性のレベルにかかわらず、吸湿性に優れた素材のソックスを選ぶとよい。
必要なクッショニングのレベルは、歩く距離や気候によって異なる。 数日にわたるハイキングにはフルクッションのソックス、汗がべたつく夏の日には超軽量ソックスを履く必要がある。 涼しさを保つ機能と衝撃を吸収する機能のどちらを重視するかでソックスを選ぶか、保温性と通気性のバランスがとれた、軽めか中程度のクッション性を備えたソックスを選ぶことをおすすめする。3.ソックス丈とフィット感
ハイキングソックスは、次のように丈が異なるものがある。
- ノーショウソックスは、トレイルランニングシューズのようなローカットのシューズに合うようにデザインされたソックス。 ハイキングブーツの下に履くと、マメができる可能性がある。
- アンクル丈ソックスまたはマイクロクルーソックスは、ローカットやミッドカットのハイキングシューズと合わせて履くソックスで、足首のすり傷を防げる。
- クルーソックスは、丈が足首より数インチ高いデザイン。 ハイキングブーツを履く場合はこのソックスが必要だが、暑すぎる環境でなければ、ローカットやミッドカットのシューズと合わせて履いてもよい。
- ニーハイソックスまたはオーバーザカーフソックスは脚のすり傷を予防でき、冬のハイキングにぴったり。
自分に適したソックス丈がわかったら、次は適切なサイズを選ぼう。 サイズ表を使用すると、シューズのサイズから、適切なソックスのサイズを換算できる。 シューズのサイズがわからない場合は、まず自分の足を計測しよう。紙の上に足を乗せ、輪郭をなぞって描き、つま先とかかとの最も離れた部分の長さを測る。 測定値をシューズのサイズ表と照らし合わせて確認しよう。 Nikeアプリを使い、スマートフォンのカメラでシューズのサイズを判定する方法もある。
ハイキングソックスを履く前に、足を包み込んでぴったりフィットするサイズかどうかを確認しよう。 足首周りがたるんだり、ずり落ちたりすることがなく、ソックスのかかと部分が足のかかとにきちんとフィットすること。 つま先の縫い目は、引っ張られたりたるんだりしないで水平なままであること。 伸びるゆとりを残しながら全体がぴったりフィットすること。 サイズが大きすぎたり、小さすぎるハイキングソックスを履くと、違和感やマメの原因になることがある。4.構造の特徴
土踏まずのサポートを強化したデザインのハイキングソックスもあれば、 こすれるリスクを減らすため、つま先の縫い目をフラットにしたソックスもある。 運動用のトゥソックス(5本指ソックス)も選択肢の一つ。ハイキング中の足指間の摩擦を抑えてくれる。 また、多層構造のソックスは、マメができやすい場合に効果を発揮する。 ハイキングソックスを選ぶ際は、自分にとって最も大事な機能に着目しよう。
5.サステナビリティ
廃棄物と二酸化炭素排出量を削減するため、リサイクル素材を使用したハイキングソックスもある。 大自然の美しさを守る手助けをしたいと考えているのなら、サステナビリティは、ソックスを選ぶ際に考慮すべき重要な特徴だろう。
6.スタイル
トレッキングやピークハントでは見た目を最優先に考えることはないかもしれないが、ソックスのスタイルを選んで自分自身を表現できるのは楽しいはず。 ハイキングブーツの上端に彩りを添えると、自分らしいスタイルがぐっと引き立つ。 たとえば、Nike Dri-FIT素材を使った楽しく鮮やかなカラーのソックスがおすすめだ。通気性に優れたメッシュ素材が、足を涼しくさらりとした状態にキープしてくれる。
よくある質問
ハイキングソックスと他のソックスの違いは?
一般的なコットンのソックスはオフィスで履くには問題ないが、長距離のハイキングで足を涼しくさらりとした状態に保つには、ハイキングソックスに使用されている高性能素材が欠かせない。 ハイキングソックスは、体温の調節に役立ち、足を乾いた状態に保つ機能やクッション性を発揮して、圧力のかかりやすい部分を保護し、マメを防いでくれる。
メリノウールのソックスはどのぐらい長持ちするか?
メリノウールのソックスは、合成ポリエステルのソックスに比べて耐久性が劣る傾向がある。 一般的に、常用するハイキングソックスは年に一度交換する必要があるだろう。 とはいえ、耐久性を強化するため混紡素材を使用しているメリノウールソックスも多く、生涯保証付きのものもある。
ハイキングにライナーソックスは必要か?
通常のソックスをきれいな乾いた状態に保つ手段として、かつてはライナーソックスがよく使われていたが、最近のハイキングソックスの大半には、吸湿速乾性に優れた高性能素材(合成素材やウール)が使用されているため、ライナーソックスを履く必要はない。
ハイキングにコンプレッションソックスを履くべきか?
コンプレッションソックスは、特に長距離のハイキングの後、足がむくんだり、ふくらはぎや太ももに疲労を感じたりする場合に効果的だ。 コンプレッションソックスを履くことで運動のパフォーマンスや持久力が向上するという証拠はあまり得られていないが、エクササイズ後の筋肉痛を緩和し、リカバリーを早める効果が期待できる。
ハイキングでマメができないようにするには?
まず、シューズがフィットするかどうか確かめる必要がある。 トゥボックスに足指を曲げ伸ばしできるゆとりがあり、かかとがこすれたり抜けたりしないシューズを履こう。 それから、吸湿速乾性とクッション性があり、2層構造にデザインされたソックスを選ぶこと。 マメができそうな部分があれば、マメの予防に役立つ軟膏や保護パッドなどを使い、必要以上に歩くことは控えよう。