甲高の足におすすめのNikeランニングシューズ
購入ガイド
アーチの高さとパフォーマンスの関係についても解説する。
ランニングシューズの快適さは申し分ないにしても、スピード、持久力、リカバリー能力には改善の余地がありそうだという場合。 あるいは、ワークアウトを控えめにしても、使い過ぎによるケガが続いている場合。 いずれのケースも複数の要因が重なっている可能性がある。甲高な足のランナーは特に、シューズがその要因の一つかもしれない。
「甲高だとランニングやトレーニングで問題が生じることがあります」と語るのは、シカゴでCore Physical Therapyを経営する理学療法博士、ジェイソン・カートだ。 「足の基本的な役割は2つ。衝撃を吸収することと、骨を“てこ”のように使って地面を蹴ることです。 甲高の場合、アーチが十分に下降しないため、衝撃をうまく吸収できません」
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アーチが下降しないと足が外側に傾くとカートは続ける。 すると、足、足首、ふくらはぎに過剰な負担がかかり、 足の傷み、疲労骨折、シンスプリント、足底筋膜炎を引き起こしやすくなる。 彼によると、甲高の足をサポートする機能がないシューズでランニングをすると、足首の関節が安定しないため、捻挫につながるおそれもあるという。
「問題は膝にも連鎖します」とカート。 外側半月板損傷、腸脛靭帯(ITバンド)の障害、外側側副靭帯損傷などから、膝の外側の痛みが生じることも珍しくありません」
そこで、けがを予防するために、走る距離を減らしたりフォームを調整したりと、トレーニング法をいろいろと変える必要がある。安定性を維持する筋力を養うため、下半身の筋力トレーニングも重要だとカートは付け加える。 たとえば、カーフレイズ、足の指だけでタオルや鉛筆をつかむ運動、足首の曲げ伸ばし運動などを行うと、足首やふくらはぎの筋力を強化できる。
さらに忘れてはならないのが、 適切なシューズを履くことだ。
甲高かどうかチェックする方法
自分の足が甲高かどうかよくわからない場合に確認できる方法として、カートは次の簡単な方法を紹介している。濡れた足で何も書かれていない紙やボール紙の上に立ち、その足跡を確認する。 足指と母指球の部分がはっきりとしていて、かかとにかけてのラインが薄い場合は甲高だ。
カートはこう説明する。「これは、中足部が床に下りていないことの現れです。 中足部の構造の変化を目で見て確認できる場合もあります。 足の内側を見たときに、母指球の甲側から足首にかけて直線でなく、甲が盛り上がっているのがわかるかもしれません」
ニューヨーク在住のRRCA認定ランニングコーチ、ローレンス・シャムが勧めるもう一つの方法は、ランニングストアに行くこと。 足を測定してもらえるストアが多く、サイズに加えて足首が傾くプロネーションの傾向があるかどうか、また甲高か扁平足かを判定できる。 大きな問題がある場合は、足専門医に相談したほうがいいかもしれないとシャムは補足する。
適切なシューズを選ぶメリット
足をしっかりサポートすれば、ロングランによる足の故障は全般的に減るとシャム。 トレーニング時のけがが減るため、リカバリーの効率が上がる。
「スピードが向上すると考えて、多くのランナーが最新のランニングシューズを購入するのを目にしますが、 残念ながら、逆にスピードが落ちてしまうことがあります。さらにけがのリスクが増すこともある」とシャムは指摘する。
また、扁平足に比べて甲高の足はかなり稀だとカートは言う。 つまり、好みのスタイルだけを考えてシューズを買うと、扁平足向けのシューズを選ぶことになるかもしれないのだ。
「一番のおすすめは、安定性に優れ、クッショニングを備えたシューズを選ぶこと。 表面積が広いため足首が安定し、足の着地時にある程度の反発力も発揮します」とカートはアドバイスする。
この説明にマッチし、甲高に対応するNikeのシューズは以下の通り。
ナイキ エア ズーム ペガサス 38:反発力に優れたフォームを備え、足中央部をしっかり固定する。アッパーはメッシュを使用し、通気性に優れた快適な履き心地を追求している。
ナイキ エア マックス 90:定番スタイルをアップデートしたこのシューズは、Max Airクッショニングを配し、快適な履き心地をキープしながら優れた安定性を発揮する。
ナイキ ズームX:衝撃吸収性と快適性を備えているのに加え、サピネーションの傾向がある甲高のランナーの悩みの種であるシューズの外縁の摩耗に対して耐久性を発揮する。
執筆:エリザベス・ミラード