パワフルに腕を鍛えるプロトレーナー推奨の三頭筋エクササイズ8選

スポーツ&アクティビティ

上腕三頭筋の強化におすすめのエクササイズと、エキスパートによるアドバイスをチェックしよう。

最終更新日:2023年4月21日
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トレーナーが教える、パワフルに腕を鍛える三頭筋エクササイズ8選

上半身のトレーニングに取り組むうえで、上腕三頭筋の強化は絶対に外せない。 腕全体の筋肉の約3分の2を占める上腕三頭筋は、ベンチプレスオーバーヘッドプレスのような複数の関節を動かす多くのコンパウンドエクササイズで主な動力源になるからだ。

(関連記事:コンパウンド種目(多関節運動)について知っておくべきこと

こういったコンパウンドエクササイズが(トライセップエクステンションやバイセップカールのような1つの関節のみを動かすアイソレーションエクササイズと比較した場合)、総合的な体力や筋肉量を増強する鍵を握っている

デイビッド・オテイ(認定ストレングス・コンディショニングスペシャリスト)は語る。「前方や頭上に腕を押し出す動きは、日常生活でもよく使います。 肘を伸ばす時に使われる上腕三頭筋は、このプッシュの動作を陰で支えています」

コンパウンドエクササイズで筋力強化に特化した上腕三頭筋トレーニングのメリットは他にもある。そう語るのはノーム・タミル(認定ストレングス・コンディショニングスペシャリスト)だ。 上腕三頭筋が衰えると、上半身の筋肉のバランスが悪化しやすくなる。 いくつかの研究によると、このアンバランスが原因で、けがを誘発しやすくなる。

上腕三頭筋を鍛えるメリットは理解できた。 上半身や全身を鍛える普段のトレーニングに、ここで紹介するエクササイズも組み込んでみよう。

おすすめの三頭筋エクササイズ8選

  1. 1.オーバーヘッド TRX トライセップ エクステンション

    1. 約150~180cmの高さにTRXバンドを固定し、固定位置を背にして立つ (立つ位置がバンドに近いほど、エクササイズの負荷が高くなる)。 左右の手で1つずつハンドルを握る。
    2. 1~2歩後ろに下がり、腕を体の前にまっすぐに伸ばして、手の高さが肩より少し上になるようにする。 これが初めの姿勢だ。
    3. 頭からかかとまでを一直線の状態に保ったまま、コアを引き締めて肘を曲げる。 足は床につけたままで、上半身は前傾する。 上腕はできるだけ動かさないようにする。
    4. 手が額に触れるか触れそうになったら、上腕三頭筋に力を入れて体を元の位置に戻す。肘が広がらないように気を付けること。 これで1回。
    5. 10~12回で1セットとし、 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「屈曲と伸展にかなり集中できる運動ですが、初心者は楽に負荷を下げたり上げたりできます。 また、コアも効果的に鍛えられるエクササイズです」(NASM認定パーソナルトレーナー、ケルビン・ゲイリー)

  2. 2.ケトルベル スカル クラッシャー

    1. ベンチに仰向けになり、足を左右に開いて床につける。つま先は少し外側に開くようにする。
    2. 両手でケトルベルのハンドルを握り、手のひらを前方に向けて腕を天井の方向にまっすぐ伸ばす。 ベルは胸の方を向くようにする。これが初めの姿勢。
    3. 上腕はできるだけ動かさずに、肘を曲げ、額に向かってベルを下ろしていく。 肘が横に広がらないように気を付ける。 ケトルベルが胸に近づいたところでホールドしてから、元の位置まで戻す。 これで1回。
    4. 10~12回で1セットとし、 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「この運動のターゲットは上腕三頭筋長頭。上腕三頭筋の主役であり、上腕で最も大きな筋肉です。 大きくたくましい腕に鍛えたいなら、スカルクラッシャーをぜひワークアウトに組み込んでください」(NASM認定パーソナルトレーナー、アラン・フィロロ)

  3. 3.ベントオーバー シングルアーム トライセップ キックバック

    1. ケーブルマシンと向かい合わせになり、60cmほど離れて立つ。 ケーブルは最も低い位置に設定する。
    2. 背すじをまっすぐに保ったまま、膝を軽く曲げ、腰を折ってわずかに前傾する。上体は床と平行よりも少しだけ上向きにする。 片手でケーブルのハンドルを握り、腰の近くで構える。もう一方の手は体の前のマシンに置き、バランスを取る。 これが初めの姿勢だ。
    3. ケーブルを握っている方の上腕はできるだけ動かさずに、ケーブルを後方に引く。肘が曲がった状態から完全に伸ばした状態になる。 肘を伸ばしたとき、なるべく手の高さが腰より上になるようにする。 初めの姿勢に戻る。 これで1回。
    4. 10~12回繰り返し、左右を切り替えて1セット。 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「腕だけをターゲットにするおすすめのエクササイズです。 ケーブルを使って、かがんだ姿勢で行うところがポイント。ケーブルが戻ろうとする方向と真逆の向きに引っ張る動きで、肘をほぼ完全に曲げたり伸ばしたりできます」(ゲイリー談)

    「また、この動きは上腕三頭筋を完全に伸ばした状態から始めます。 つまり、上腕三頭筋を収縮させるプロセスで、筋肉への負荷を最大限に高められるということになります」(オテイ談)

  4. 4.クローズグリップ ベンチプレス

    1. ベンチに仰向けになり、足を左右に開いて床につける。つま先は少し外側に開くようにする。
    2. バーベル、EZバー、ダンベルのいずれかを使う。両手を肩幅に広げてウェイトを握る。 これが初めの姿勢だ。
    3. 両足で床を押し、コアを引き締めて腕を天井に向けてまっすぐに伸ばし、ホールドする。 両手を肩幅に保ったまま、肘を曲げてウェイトを胸の方向に下ろし、元の位置に戻す。 これで1回。
    4. 10~12回で1セットとし、 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「このエクササイズは筋力強化に役立ちます。胸や肩の前側など、上腕三頭筋以外の筋肉も鍛えられるからです。ベンチプレスの相乗効果です」(タミル談)

  5. 5.トライセップディップ

    1. ジムのディップバーの間に立つ。腕を完全に伸ばした状態で手のひらを内側に向け、左右の手でそれぞれバーを握る (後ろに椅子やベンチを置いて行ってもよいが、両足は床につけておくこと)。
    2. 両足を床か踏み台から持ち上げ、全体重を腕で支えるようにする。これが初めの姿勢。
    3. 体を下げたときに足が床に触れないよう膝を曲げる。肘を後方にゆっくりと曲げていき、腹部が手の位置に来るまで肘を曲げ続ける。 ホールドしてから、手のひらで押して体を元の位置まで戻す。 これで1回。
    4. 6~10回で1セットとし、 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「ディップは上腕三頭筋の筋肉増強に定評があり、姿勢の改善にも効果的です」(フィロロ談) バーの間に立って体を落とすのが難しい場合は、椅子やベンチに足を乗せた状態から膝を曲げてみよう。

  6. 6.ナローグリッププッシュアップ

    1. 手を床に置いてプランクの姿勢になる。手を肩の真下に置いて、脚は後ろに伸ばす。 かかとは後ろの壁に向けて押し出し、コアを引き締め、大臀筋を緊張させる。視線は指先より少し前に置く。 頭からかかとまでが一直線になるようにする。 これが初めの姿勢だ。 (ハイプランクの姿勢から始めるのが難しい場合は、壁に足先をつけて支えるか、膝をついた体勢でもよい)。
    2. 肘を外側に広げずに後方に曲げ、床から約5~8cmの位置まで胸を下ろしていく。 ホールドしてから体を元の位置まで押し上げる。 これで1回。
    3. 10~12回で1セットとし、 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「上腕三頭筋は、腕を押し出すほとんどの動作で補助的な役割を果たします。 プッシュアップは胸と上腕三頭筋の強化に有効です。 両手の幅を少し狭くすると、胸よりも上腕三頭筋への負荷を高められます」(オテイ談)

  7. 7.JMプレス

    1. ベンチに仰向けになり、足を左右に開いて床につける。つま先は少し外側に開くようにする。
    2. バーベル、EZバー、ダンベルのいずれかを使う。両手を肩幅に広げてウェイトを握る。 天井に向けて腕をまっすぐに伸ばす。 これが初めの姿勢だ。
    3. コントロールしながら慎重に肘を曲げ、顎の方向にウェイトを下ろしていく。 ホールドしてから、ウェイトを元の位置まで押し上げる。 これで1回。
    4. 10~12回で1セットとし、 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「JMプレスは、トライセップエクステンションとプレスを組み合わせた効果的なエクササイズです。 肩には一切負荷をかけず、上腕三頭筋の筋肉量とパワーを増強できます」(オテイ談)

    重要:このエクササイズをチェストプレスと混同しないこと。チェストプレスは、上半身の複数の大きな筋肉に働きかけるエクササイズで、JMプレスより重いウェイトを持ち上げる。 JMプレスでは、上記の回数を難なく繰り返せる軽いウェイトを使用し、楽に行えるようになったらより重いウェイトでチャレンジするようにしよう。

  8. 8.ダイヤモンドプッシュアップ

    1. 胸の真下になる位置で手を床に置き、左右の人差し指と親指を合わせてひし形を作る。
    2. 脚を後方に伸ばし、かかとを後ろの壁に向かって押し出すようにして、頭からかかとまでが一直線になるようにする。 コアを引き締める (ハイプランクの姿勢に似ているが、手の位置が違う)。 これが初めの姿勢だ。
    3. 肘を曲げ、胸を床に向かって下ろしていく。肘を外側に広げず、後方に押し出すように注意する。 胸が床から約5~8cmの位置まで下がったら、元の位置まで体を押し上げる。
    4. 10~12回で1セットとし、 これを2~3セット繰り返す。

    効果がある理由:「ちょっと変化を加えた腕立て伏せですが、上腕三頭筋にさらに高い負荷をかけることができます。 肘や肩などの複数の関節を動かすエクササイズでもあるので、上腕三頭筋だけを鍛えるエクササイズより、たくさんの筋肉を動員できます」(タミル談)

文:ジュリア・サリバン(A.C.E.認定パーソナルトレーナー)、エイミー・シュリンガー(N.A.S.M.認定パーソナルトレーナー)

トレーナーが教える、パワフルに腕を鍛える三頭筋エクササイズ8選

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公開日:2023年4月20日

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